令和6年10月27日に行われた衆議院議員総選挙当時、衆議院比例代表選出議員の選挙に関する公職選挙法13条2項及び別表第2、86条の2並びに95条の2の規定は憲法14条1項等に違反しない
判旨
衆議院比例代表選出議員の選挙に関する公職選挙法の各規定は、憲法14条1項、15条、43条、44条、47条等に違反せず、当該規定に基づき行われた選挙は有効である。
問題の所在(論点)
衆議院比例代表選出議員の選挙に関する公職選挙法の規定(定数、重複立候補、拘束名簿式等の仕組み)が、憲法14条1項等の諸規定に違反し、選挙が無効となるか。
規範
衆議院比例代表選出議員の選挙制度(定数配分、立候補制限、当選人決定等)の合憲性については、立法府に付与された広範な裁量権を前提とし、その具体的仕組みが投票価値の平等の要請等に照らして合理的根拠を欠く明白な不合理といえるか否かにより判断される。
重要事実
令和6年10月27日施行の衆議院議員総選挙のうち、東京都選挙区における比例代表選出議員の選挙に関し、上告人らが公職選挙法(13条2項、別表第2、86条の2、95条の2)の規定は違憲であり、これに基づく選挙は無効であると主張して上告した事案。
あてはめ
判決文によれば、最高裁平成11年11月10日大法廷判決の趣旨に徴し、本件で争点となった公職選挙法の各規定は、憲法14条1項(法の下の平等)、15条1項・3項(公務員選定権・普通選挙)、43条(両議院の組織)、44条(議員・選挙人の資格)、47条(選挙に関する事項の法定)等の憲法の規定に違反するものではない。過去の大法廷判決が示した、比例代表制の仕組みそのものの合理性や立法裁量の範囲内であるとの判断を、本件選挙においても維持・適用すべきである。
結論
本件各規定は憲法に違反せず、これに基づいてされた本件選挙は有効であるため、上告を棄却する。
実務上の射程
衆議院比例代表制の根幹をなす各規定が合憲であるとの既定の判断を簡潔に再確認したものである。答案上は、比例代表制における定数配分や拘束名簿式の合憲性を論ずる際、立法裁量の広さを肯定する根拠として活用できる。
事件番号: 令和7(行ツ)155 / 裁判年月日: 令和7年9月26日 / 結論: 棄却
令和6年10月27日に行われた衆議院議員総選挙当時において、公職選挙法13条1項、別表第1の定める衆議院小選挙区選出議員の選挙区割りは、憲法の投票価値の平等の要求に反する状態にあったということはできず、上記規定が憲法14条1項等に違反するものということはできない。 (意見がある。)