有罪の言渡しを受けた者の養子である申立人の死亡を理由とする旧刑訴法による再審請求事件の手続終了宣言に対する特別抗告が棄却された事例
刑訴法施行法2条,刑訴応急措置法18条,旧刑訴法466条1項,旧刑訴法492条
判旨
再審請求事件の手続終了決定に対する特別抗告において、単なる法令違反を主張するものは、刑事訴訟法応急措置法18条所定の適法な抗告理由には当たらない。
問題の所在(論点)
再審請求事件の手続終了決定に対する特別抗告において、単なる法令違反の主張が刑事訴訟法応急措置法18条に定める適法な抗告理由に該当するか。
規範
最高裁判所に対する特別抗告が適法とされるためには、刑事訴訟法応急措置法18条に基づき、憲法違反または憲法解釈の誤りがあることを理由としなければならない。単なる法令違反の主張は、同条の抗告理由に該当しない。
重要事実
再審請求事件の手続終了決定に対し、抗告人が特別抗告を申し立てた事案である。抗告人は、原決定に法令違反がある旨を主張して抗告の理由とした。
あてはめ
本件抗告の趣意は、原決定における単なる法令違反を指摘するものにすぎない。これは、刑事訴訟法応急措置法18条が限定的に規定する憲法上の問題(憲法違反または憲法解釈の誤り)を包含するものではない。したがって、法が定める適法な不服申立ての理由を具備しているとはいえない。
事件番号: 昭和58(し)126 / 裁判年月日: 昭和59年1月18日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】憲法32条違反を主張しても、その実質が単なる法令違反の主張にすぎない場合や、刑訴法411条4号の事由を抽象的に主張するにすぎない場合は、同法433条の特別抗告理由にはあたらない。 第1 事案の概要:抗告人は、原決定に対し、憲法32条違反(裁判を受ける権利)を主張して特別抗告を申し立てた。しかし、そ…
結論
本件抗告は、適法な抗告理由を欠くため、棄却されるべきである。
実務上の射程
特別抗告の理由が憲法問題に限定されることを再確認する事案であり、答案作成上は、刑事訴訟手続における上訴・不服申立ての適法性を論じる際の法的根拠(刑訴応急措置法18条)として参照すべきである。
事件番号: 昭和46(し)17 / 裁判年月日: 昭和46年3月31日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件抗告は、原決定の憲法違反を主張するものであるが、刑訴応急措置法18条1項に規定される適法な抗告理由に該当しないため、棄却されるべきである。 第1 事案の概要:抗告人が原決定の判断について憲法違反を主張して本件抗告を申し立てた事案。具体的な事案の内容や、原決定がどのような法的判断を下したかについ…
事件番号: 昭和22(つ)9 / 裁判年月日: 昭和23年2月17日 / 結論: 棄却
最高裁判所が「上告」と「訴訟法において特に定める抗告」とについて裁判權を有することは裁判所法第七條の明定するところであつて右にいわゆる「訴訟法において特に定める抗告」というのは、刑事々件については刑訴應急措置法第一八條に定める抗告のように、特に最高裁判所に申立てることを許された抗告をいい、たとえ高等裁判所のした決定又は…
事件番号: 昭和25(し)56 / 裁判年月日: 昭和25年11月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求棄却決定に対する最高裁判所への抗告の可否について、裁判所法及び刑訴応急措置法に基づき、特別の規定がない限り許されないと判断した。 第1 事案の概要:抗告人Aは、原審がした再審請求棄却決定を違法であるとして、最高裁判所に対し抗告を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):再審請求棄却決定に対し…
事件番号: 令和1(し)807 / 裁判年月日: 令和2年2月25日 / 結論: 棄却
高等裁判所がした控訴取下げを無効と認め訴訟手続を再開・続行する旨の決定に対しては,これに不服のある者は,3日以内にその高等裁判所に異議の申立てをすることができる。