観護措置更新決定についての異議申立て棄却決定に対する特別抗告が利益が失われるものとして不適法とされた事例
少年法17条,少年法17条の2第4項,少年法17条の3,少年法33条1項
判旨
観護措置更新決定による収容期間が既に満了している場合、当該決定の効力を争う特別抗告の申立ては、訴えの利益(抗告の利益)を失い不適法となる。
問題の所在(論点)
観護措置更新決定による収容期間が満了した後に、当該決定の取消しを求める特別抗告の利益が認められるか。
規範
少年法上の観護措置更新決定に対する不服申立てにおいて、不服申立ての対象となる決定の効力が期間満了等により既に失われている場合には、特段の事情がない限り、当該決定の取消しを求める法的利益は消滅し、抗告は不適法となる。
重要事実
本件は、観護措置更新決定に対する異議申立てを棄却した決定に対し、特別抗告がなされた事案である。記録によれば、当該更新決定に基づく収容期間は平成24年10月3日に満了しており、本件決定時には既に決定の効力が失われていた。
あてはめ
本件において、観護措置更新決定による収容期間は平成24年10月3日に満了している。これにより、当該決定の効力は客観的に失われたことが明らかである。したがって、既に効力を失った決定を対象として不服を申し立てる必要性は失われており、抗告の利益を認めることはできないと判断される。
事件番号: 平成6(し)88 / 裁判年月日: 平成6年7月8日 / 結論: 棄却
勾留期間更新決定に関する抗告申立ての利益は、右決定による勾留の期間の満了により失われる。
結論
本件特別抗告は、抗告の利益を失ったものとして、不適法により棄却される。
実務上の射程
観護措置という身体拘束を伴う処分であっても、期間満了後は原則として訴えの利益が否定されるという実務上の取扱いを確認したものである。刑事訴訟法における勾留等の期間満了と同様の論理が少年法上の観護措置にも適用される。
事件番号: 昭和29(し)27 / 裁判年月日: 昭和29年6月16日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】有罪判決の確定により未決勾留はその効力を失うため、勾留期間更新決定の当否を争う特別抗告は、不服申立ての利益を欠き不適法となる。 第1 事案の概要:申立人は窃盗被告事件に関し、名古屋高等裁判所で控訴棄却の有罪判決を受けた。これに対し上告受理の申立てを行ったが受理されず、昭和29年5月14日に原判決が…
事件番号: 昭和24新(つ)12 / 裁判年月日: 昭和25年9月8日 / 結論: 棄却
本件特別抗告は、被告人に對する昭和二四年(を)第一五一〇號窃盜窃被告事件の控訴審たる東京高裁が昭和二四年九月一七日決定した同被告人に關する勾留更新決定に對する異議申立棄却決定につき、同月二〇日抗告人より爲されたものである。しかるに、右被告事件は同年一二月二七日控訴棄却の判決があり確定したものであることが、その後における…
事件番号: 平成10(し)29 / 裁判年月日: 平成10年2月9日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】観護措置決定に対する抗告中に当該決定が取り消された場合、不服申立ての利益は失われるため、抗告は棄却されるべきである。 第1 事案の概要:本件は観護措置決定に対する抗告事件である。最高裁判所での審理中に、職権調査の結果、抗告の対象となっていた本件観護措置決定が、平成10年2月6日をもって既に取り消さ…
事件番号: 平成3(し)11 / 裁判年月日: 平成3年2月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】勾留状の効力が期間満了により失われた場合、当該勾留状に対する不服申立ての利益は消滅し、抗告は棄却されるべきである。 第1 事案の概要:被告人等に対し勾留状が発付され、それに対して不服申立て(抗告)がなされていたが、最高裁判所の審理が行われる時点(平成3年2月26日)よりも前の段階(平成3年2月2日…