上告棄却の確定決定に対する再審請求について,刑訴法436条1項所定の再審事由の主張がなく不適法であることが明らかであるとして,刑訴規則285条2項による訴訟手続の停止決定を取り消し,棄却した事例
刑訴法436条1項,刑訴規則285条2項
判旨
再審の請求が、刑事訴訟法436条1項所定の事由の主張がないために不適法であることが明らかである場合には、同法446条によりこれを棄却すべきである。
問題の所在(論点)
刑事訴訟法436条1項所定の再審事由の主張を欠く再審請求に対し、裁判所はいかなる判断を下すべきか。
規範
最高裁判所に対する再審請求においては、刑事訴訟法436条1項各号に規定された事由(有罪の確定判決に対する再審理由等)のいずれかに該当する具体的な主張がなされることを要する。これらの事由の主張を欠き、不適法であることが明白な請求については、内容に踏み込むことなく棄却される。
重要事実
本件は、確定判決に対して再審請求がなされた事案である。しかし、請求人による申立ての内容には、刑事訴訟法436条1項が定める再審事由についての主張が含まれていなかった。
あてはめ
本件再審請求においては、同法436条1項所定の事由に関する主張が全くなされていない。したがって、本件請求は形式的要件を欠き、不適法であることが客観的に明らかであると評価される。このような場合には、実体審理を行う余地はなく、同法446条の規定に基づき棄却を免れない。
事件番号: 昭和44(き)1 / 裁判年月日: 昭和44年2月7日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求において、刑事訴訟法436条1項所定の事由の主張を欠き、かつ同規則283条所定の手続に違反する請求は、不適法として棄却される。 第1 事案の概要:本件において、請求人は最高裁判所に対し再審の請求を行った。しかし、その請求内容には刑事訴訟法436条1項(上訴棄却の確定判決等に対する再審事由)…
結論
本件再審請求は不適法であることが明らかであるため、刑事訴訟法446条により棄却される。
実務上の射程
本決定は、最高裁に対する再審請求の形式的適法性の判断枠組みを確認するものである。答案上では、再審の訴えの適法性を論じる際、法律上の規定事由(435条、436条)の主張の有無が、入口の段階での適法・不適法を分ける基準となることを示す際に参照し得る。
事件番号: 昭和45(き)1 / 裁判年月日: 昭和45年3月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求の趣意が意義不明であり、刑事訴訟法436条1項に規定される再審事由の主張と認められない場合には、同法446条に基づき再審請求は棄却される。また、再審請求手続において第一審裁判所への移送を申し立てることは法律上許されない。 第1 事案の概要:請求人が最高裁判所に対して本件再審請求を行った。あ…
事件番号: 昭和55(き)2 / 裁判年月日: 昭和55年6月24日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求の事由が刑事訴訟法436条1項所定の再審事由に当たらない場合、同法447条1項に基づき請求は棄却される。 第1 事案の概要:本件は、再審請求人が刑事訴訟法436条1項に規定される事由があるとして再審を請求した事案である(具体的な基礎事実は判決文からは不明)。 第2 問題の所在(論点):請求…
事件番号: 昭和44(き)2 / 裁判年月日: 昭和44年4月25日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】有罪の言渡を受けた者の配偶者が再審請求を行うには、刑訴法439条1項4号に基づき、本人が死亡または心神喪失の状態にあることを要する。本人が健在であるにもかかわらず配偶者が行った再審請求は、法令上の方式に違反し不適法である。 第1 事案の概要:有罪判決を受けたAの配偶者である請求人が、自らの資格にお…