判旨
再審請求において、刑事訴訟法436条1項所定の事由の主張を欠き、かつ同規則283条所定の手続に違反する請求は、不適法として棄却される。
問題の所在(論点)
刑事訴訟法436条1項所定の再審事由の主張を欠き、かつ刑事訴訟規則283条の手続に違反する再審請求の適否。
規範
再審請求が適法とされるためには、刑事訴訟法436条1項に規定された再審事由を具体的に主張し、かつ刑事訴訟規則283条が定める形式的・手続的な要件を遵守していなければならない。
重要事実
本件において、請求人は最高裁判所に対し再審の請求を行った。しかし、その請求内容には刑事訴訟法436条1項(上訴棄却の確定判決等に対する再審事由)に該当する事実の主張が含まれておらず、また刑事訴訟規則283条が定める書面の提出等の手続上の規定にも違反していた。
あてはめ
本件請求は、法436条1項が定める再審事由(証拠の偽造や新証拠の発見等)についての言及を欠いている。また、規則283条(再審請求の方式等)に適合する適正な手続も踏まれていない。したがって、本件請求は再審を開始するための実体法的・手続法的要件をいずれも充足しない不適法なものと判断される。
結論
本件再審請求は不適法であるため、刑事訴訟法446条に基づき棄却する。
実務上の射程
再審請求の形式的適法性を判断する際の基礎的な先例。答案上では、再審請求の要件(法的事由の主張と手続的遵守)を欠く場合の処理として、法446条による棄却(不適法棄却)の根拠として用いることができる。
事件番号: 昭和45(き)1 / 裁判年月日: 昭和45年3月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求の趣意が意義不明であり、刑事訴訟法436条1項に規定される再審事由の主張と認められない場合には、同法446条に基づき再審請求は棄却される。また、再審請求手続において第一審裁判所への移送を申し立てることは法律上許されない。 第1 事案の概要:請求人が最高裁判所に対して本件再審請求を行った。あ…
事件番号: 昭和43(き)3 / 裁判年月日: 昭和43年11月20日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審の請求は、刑訴規則283条に基づき、趣意書に加えて原決定の謄本、証拠書類および証拠物を添えて管轄裁判所に差し出すべきであり、これらを欠く請求は法令上の方式違反となる。 第1 事案の概要:再審請求人が、裁判所に対して再審の請求を行った。その際、再審請求人は再審請求の趣意書を差し出したが、刑訴規則…
事件番号: 昭和42(き)4 / 裁判年月日: 昭和42年12月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】再審請求の手続において、刑訴規則283条が定める添付書類を欠いた請求は、法令上の方式に違反するものとして棄却される。 第1 事案の概要:再審請求人が、再審請求をするにあたり、管轄裁判所に対して再審請求の趣意書のみを差し出した事案である。原決定の謄本、証拠書類、証拠物の添付は行われていなかった。 第…
事件番号: 昭和53(き)6 / 裁判年月日: 昭和53年11月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告棄却決定に対する再審請求においては、刑訴法436条1項各号の事由があることに加え、刑訴規則283条の定める方式に従い、原裁判の謄本や証拠書類等を添付しなければならない。 第1 事案の概要:請求人は、最高裁判所が行った上告棄却決定(原裁判)に対して再審を請求したが、その再審請求の趣意書において、…