公職選挙法第二五一条の二および第二一一条の規定は、憲法第一五条第三項、第四項、第九三条第二項および第一四条に違反しない。
公職選挙法第二五一条の二および第二一一条の規定は憲法第一五条第三項、第四項、第九三条第二項および第一四条に違反するか。
公職選挙法251条の2,公職選挙法211条,憲法14条,憲法15条,憲法93条
判旨
公職選挙法の連座制による当選無効は、不法な選挙運動の抑止と公明適正な選挙の確保を目的とした合理的な制度であり、憲法14条、15条等に違反しない。
問題の所在(論点)
公職選挙法251条の2および211条に規定される連座制による当選無効の制度が、平等権(憲法14条)や選挙権(15条)等の憲法規定に抵触し違憲となるか。
規範
公職選挙法所定の連座制(251条の2等)は、選挙運動者の不法行為を抑止し、選挙人の自由な意思表明による公明適正な選挙を確保する極めて効果的な手段である。買収等の悪質な方法により不純化された投票意思に基づき得た当選を保持させないことは合理性を有し、憲法が保障する選挙制度の本旨に反しない。
重要事実
上告人の出納責任者であったDは、昭和38年4月20日の就任以降である同月21日頃、22日頃、25日頃、27日頃の各時点において、選挙人または選挙運動者に対し金円を供与・交付した。これを受け、公職選挙法251条の2に基づき上告人の当選無効が争われた事案において、上告人は連座制の規定が憲法14条、15条3項、4項、93条2項等に違反すると主張した。
事件番号: 昭和39(行ツ)59 / 裁判年月日: 昭和39年9月25日 / 結論: 棄却
公職選挙法第二五一条の二の規定は、憲法第一三条及び第一五条第一項、第三項に違反しない。
あてはめ
本件における出納責任者Dによる金員供与の日時は、証拠上「〇〇日頃」と幅のある認定ではあるものの、いずれもDの就任後である4月20日以後であることは認められる。このような悪質な運動方法によって得られた当選を無効とすることは、選挙の公正確保という目的達成のために不合理な制度とはいえず、実質的な平等や民主的基礎を損なうものではない。
結論
公職選挙法251条の2および211条の規定は、憲法13条、14条、15条、31条、43条、93条2項に違反しない。
実務上の射程
選挙制度に関する立法府の裁量を肯定し、連座制の合憲性を包括的に認めた重要判例である。答案上は、選挙の公正という公共の福祉による制限の合理性を論じる際の根拠として活用できる。
事件番号: 昭和39(行ツ)42 / 裁判年月日: 昭和40年2月26日 / 結論: 棄却
一 訴訟代理人たる弁護士の他の受任事件の都合による第一回口頭弁論期日の変更申請は、当事者の出頭しがたい顕著な事由に基づくものとは認めがたく、これを許容しなくても違法とすることはできない。 二 公職選挙法第二五一条の二の規定は、憲法第一二条および第一三条に違反しない。
事件番号: 昭和44(行ツ)43 / 裁判年月日: 昭和44年8月29日 / 結論: 棄却
出納責任者の選挙犯罪により、当選人について連座による当選無効の訴訟が提起された場合において、右出納責任者について復権があつても、そのことは、右訴訟の結果に影響を及ぼすものではない。