主債務者に対する債務存在の確定判決の効力は、当事者を異にするその債務の保証人には及ばない。
主債務者に対する確定判決の保証人に対する効力
民訴法201条
判旨
準備書面に記載していない事実であっても、口頭弁論期日に出頭して陳述することは許される。ただし、相手方が欠席している場合には、当該事実を口頭弁論で主張することは認められない。
問題の所在(論点)
準備書面に記載していない事実について、口頭弁論期日において陳述することの可否、および相手方が在廷しているか否かによる取扱いの差異(民事訴訟法上の主張制限の範囲)。
規範
準備書面に記載のない事実の主張について、当事者が口頭弁論期日に出頭している場合には、民事訴訟法(旧法247条、現行161条3項・158条参照)の規定に関わらず、その陳述をなし得る。ただし、相手方が欠席している場合には、不意打ち防止の観点から、準備書面に記載のない事項の主張は許されない。
重要事実
上告人は、被上告人に対し150万円の保証債務履行を求めて提訴した。被上告人は第1審から一貫して、30万円の貸金については保証したが、本件150万円については保証した事実はないと争っていた。訴訟の過程で、被上告人は準備書面に記載のない事実を口頭弁論期日において証拠申し出等の形で主張した。上告人は、準備書面に記載のない事実の主張や証拠申し出は違法であると主張して上告した。
あてはめ
被上告人が証拠申し出を行った第5回口頭弁論期日には、上告人が出頭していたことが記録上明らかである。準備書面に記載のない事実であっても、相手方が在廷している状況であれば、口頭弁論においてこれを主張することは禁じられない。したがって、上告人が出頭している本件期日において、被上告人がなした事実の主張や証拠申し出に違法な点は認められない。
結論
準備書面に記載のない事実であっても、相手方が出頭している期日において陳述することは適法であるため、上告を棄却する。
実務上の射程
当事者双方が立ち会っている通常の口頭弁論期日においては、準備書面による事前通告のない事実の主張も原則として許容されることを確認したものである。答案上は、現行法161条3項の「相手方が在廷しないとき」の反対解釈として、口頭主義の原則(直接主義・公開主義)を補足する際に活用できる。
事件番号: 昭和25(オ)178 / 裁判年月日: 昭和27年6月17日 / 結論: 棄却
被告(控訴人)が数回適法な呼出を受けながら、第一、二審とも口頭弁論に出頭しなかつた場合、第二審裁判所が、準備書面に記載もなくまた写の送達もなかつた原告(被控訴人)提出の書証を採用して控訴人敗訴の判決をしても、控訴人において右書証が提出さるべきことを十分予想し得べかりし場合においては、右第二審裁判所の措置は違法ではない。