判旨
旧民事訴訟法419条ノ2第2項(現行法の特別抗告の要件に関連する規定)は、憲法に違反しない。したがって、同条項に基づき抗告を不適法として却下した判断に違憲の疑いはない。
問題の所在(論点)
旧民事訴訟法419条ノ2第2項(最高裁判所への特別抗告に関する規定)が、憲法に違反するか否か。
規範
最高裁判所への特別の不服申立てを制限する法律の規定は、憲法の定める裁判を受ける権利等の趣旨に反するものではなく、合憲である。判例(昭和24年(ク)第13号)の趣旨を維持し、当該条項の合憲性を肯定する。
重要事実
抗告人は、旧民事訴訟法419条ノ2第2項の規定に基づき、その抗告を不適法として却下された。これに対し抗告人は、当該規定が憲法に違反するものであると主張して、最高裁判所に抗告を申し立てた。
あてはめ
判決文によれば、昭和24年7月23日大法廷決定の判示を引用し、当該条項が憲法に違反しないことは既に確立された法理である。本件において抗告人が主張する違憲の論理は、この確立された判例に照らして理由がない。したがって、原決定が同条項を適用して抗告を却下したことは、憲法上何ら問題のない適法な判断といえる。
結論
本件抗告は理由がなく、旧民事訴訟法419条ノ2第2項は憲法に違反しないため、棄却されるべきである。
実務上の射程
訴訟法上の不服申立権の制限に関する合憲性判断の先例として機能する。答案作成上は、裁判を受ける権利(憲法32条)や上訴権の性質を論じる際、法律による合理的な制限が許容される根拠として、本判例が引用する大法廷決定とともに参照されるべきものである。
事件番号: 昭和33(ク)118 / 裁判年月日: 昭和33年5月29日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】審級制度の構成は憲法81条が定める違憲審査権の行使を除き、立法府の広範な裁量に委ねられている。したがって、特別抗告の受理に際して原裁判所が憲法違反の主張の有無のみを判断する仕組みも、裁判を受ける権利を定めた憲法32条に違反しない。 第1 事案の概要:抗告人は、原裁判所が民事訴訟法(旧法)に基づき、…
事件番号: 昭和38(ク)423 / 裁判年月日: 昭和38年11月21日 / 結論: 却下
特別抗告制度が違憲であるとの主張は、特別抗告適法の理由にならない(昭和二七年一〇月一五日大法廷決定、民集六巻九号八二七頁参照)。
事件番号: 昭和41(ク)444 / 裁判年月日: 昭和42年2月3日 / 結論: 棄却
民訴法第四一九条ノ二第一項は憲法第三二条に違反しない。
事件番号: 昭和31(ク)47 / 裁判年月日: 昭和31年3月27日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告を特別抗告のみに限定することは立法政策の問題であり、憲法32条に違反しない。また、審級制度の構成は憲法81条の場合を除き立法府の裁量に委ねられている。 第1 事案の概要:抗告人らが、高等裁判所のなした決定に対し最高裁判所に抗告を申し立てた事案。抗告人は憲法違反を主張の根拠とし…
事件番号: 昭和29(ク)44 / 裁判年月日: 昭和29年2月26日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が民事事件の抗告について裁判権を有するのは、法律により特に許された場合に限られ、その理由は憲法判断の不当性に限定される。実質的に憲法違反を主張せず、単にその旨を称するにすぎない抗告は不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、原決定に対して最高裁判所に抗告を申し立てた。その際、…