判旨
上告理由が原判決の証拠の採否や事実認定を非難するにとどまる場合は、適法な上告理由には当たらない。
問題の所在(論点)
原審の証拠採否や事実認定を非難する主張が、適法な上告理由に該当するか。
規範
最高裁判所に対する上告において、民事訴訟法(当時の旧法)の規定に照らし、原判決の証拠の採否や事実認定を争点とする主張は、適法な上告理由を構成しない。
重要事実
上告人は、原判決における証拠の採否および事実認定に誤りがあるとして上告を申し立てた。
あてはめ
上告人の主張(論旨)を検討したところ、その内容は原判決の証拠の採否や事実認定を非難するものにすぎない。これは判例法理および当時の民事訴訟法が定める適法な上告理由の範囲を超えていると判断される。
結論
本件上告は適法な上告理由を欠くため、棄却されるべきである。
実務上の射程
本判決は、事実認定の当否が法律審である最高裁判所における上告理由にならないという基本原則を確認したものである。実務上の答案作成においては、上告審の審理範囲が原則として法律問題に限定されることを説明する際の根拠となる。
事件番号: 昭和31(オ)561 / 裁判年月日: 昭和32年5月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告審において原判決の事実認定を肯定し、独自の事実関係を前提とする法令違背の主張を退けた事例である。 第1 事案の概要:上告人らが、原審における事実認定を争い、または原判決が認定していない事実関係を前提として法令の違背を主張し、上告を提起した事案。判決文からは具体的な事件の内容や権利関係の詳細は不…