判旨
訴訟上の救助の申立てにおいて、申立てに理由がないと認められる場合には、裁判所は当該申立てを却下する。
問題の所在(論点)
訴訟上の救助の申立てについて、裁判所が「理由なし」と認めた場合の法的措置、およびその許否が問題となった。
規範
民事訴訟法上の訴訟上の救助(現行民訴法82条1項)が認められるためには、資力がないことのみならず、「勝訴の見込みがないとはいえないこと」という要件を満たす必要がある。裁判所が審理の結果、申立てを理由なしと判断した場合には、申立てを却下すべきである。
重要事実
申立人は、人身保護法2条に基づく救済請求を棄却した決定に対する抗告事件に関し、最高裁判所に対して訴訟上の救助の申立てを行った。当該申立てについて、最高裁判所がその理由の有無を検討した事案である。
あてはめ
最高裁判所は、申立人による訴訟上の救助の申立ての内容を検討した。その結果、本件申立てには正当な理由、すなわち訴訟上の救助を付与すべき実質的な根拠(勝訴の見込み等)が欠けていると判断した。このように申立てに理由がないことが明らかである以上、申立てを容認することはできず、却下を免れない。
結論
本件訴訟上の救助の申立ては理由がないため、却下する。
実務上の射程
本決定は、訴訟上の救助の要件を欠く場合の形式的な処理(却下)を示したものである。司法試験の答案上は、民訴法82条の要件(資力欠乏・勝訴見込)を検討し、それらを充たさない場合の結論を導く際の基礎的な手続判断として参照し得る。ただし、本判決自体は極めて短文であり、具体的な判断要素の詳細については他の重要判例を併せて参照すべきである。
事件番号: 昭和29(ク)178 / 裁判年月日: 昭和29年7月22日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告が適法となるのは、訴訟法が特別に認めた場合に限られ、憲法違反の主張が含まれない実質的な手続法規の解釈争いは却下される。 第1 事案の概要:抗告人は、原決定が憲法13条、31条、34条、76条3項に違反すると主張して最高裁判所に抗告を申し立てた。しかし、その主張の具体的な内容は…
事件番号: 昭和28(マ)123 / 裁判年月日: 昭和30年3月24日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】民事訴訟法上の訴訟上の救助の申立てについて、裁判所がこれを認めるべき要件を満たさないと判断した場合、当該申立ては却下されるべきである。 第1 事案の概要:申立人は、当事者間における昭和28年(オ)第883号損害賠償請求事件について、最高裁判所に対し訴訟上の救助の申立てを行った。なお、具体的な資力状…
事件番号: 昭和29(ク)42 / 裁判年月日: 昭和29年3月23日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関する裁判権を有するのは、訴訟法上特別に認められた場合に限られ、民事事件においては憲法違反を理由とする特別抗告(旧民訴法419条の2)のみがこれに当たる。最高裁判所への抗告申立てには通常の抗告規定の適用はなく、憲法判断の不当を理由としない抗告は不適法として却下される。 第1 事案…
事件番号: 昭和47(ク)116 / 裁判年月日: 昭和47年6月22日 / 結論: 却下
人身保護法による釈放の請求を排斥した決定に対しては、憲法違反を理由とするときにかぎり、最高裁判所に抗告の申立をすることができる。
事件番号: 平成22(許)7 / 裁判年月日: 平成22年8月4日 / 結論: 却下
人身保護法による釈放の請求を却下又は棄却した高等裁判所の決定は,許可抗告の対象とはならない。