判旨
第一審判決正本の送達日から2週間以内に控訴状が提出された場合、当該控訴は法定の期間内になされた不変期間を遵守したものとして適法となる。
問題の所在(論点)
第一審判決の送達日から14日目に控訴状を提出した場合、控訴期間(不変期間)を遵守したものとして適法といえるか。
規範
控訴は、判決書又は民事訴訟法254条2項の調書の送達を受けた日から2週間の不変期間内に提起しなければならない(民事訴訟法285条本文)。この期間内に控訴状が提出された場合には、控訴は適法なものとして受理されるべきである。
重要事実
上告人の訴訟代理人に対し、第一審判決正本が昭和29年6月28日に送達された。これに対し、上告人は同年7月12日に本件控訴状を原審(第一審裁判所)に提出した。しかし、原審は本件控訴を不適法として却下したため、上告人が上告した。
あてはめ
本件において、判決正本の送達日は6月28日であり、控訴状の提出日は7月12日である。送達日の翌日である6月29日から起算して14日目は7月12日となる。したがって、7月12日に提出された本件控訴状は、民事訴訟法が定める2週間の控訴期間内に提出されたことが明白である。それにもかかわらず、これを期間徒過として不適法却下した原判決は、期間計算の適用を誤った違法なものであると解される。
結論
本件控訴は法定期間内になされた適法なものである。したがって、原判決を破棄し、本件を名古屋高等裁判所に差し戻す。
実務上の射程
不変期間の起算点(送達日)と満了日の計算という基礎的な手続要件に関する判断である。答案上では、期間遵守の有無が争点となる場面において、送達日の翌日から起算して2週間以内であれば適法であることを端的に示す際の根拠となる。実務上、期間計算の誤りは裁判所の重大な法令違反となり得ることを示す。
事件番号: 昭和29(オ)419 / 裁判年月日: 昭和30年2月11日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】訴訟行為の追完の要件に関し、当事者がその責めに帰することができない事由により不変期間を遵守できなかったといえない場合には、追完は認められない。 第1 事案の概要:上告人は、訴訟行為(具体的な内容は判決文からは不明)について不変期間を遵守できず、事後に追完を申し立てた。原審は、当該不変期間の徒過につ…