判旨
民事上告において、証拠の取捨や事実認定の適否を争う主張は、上告理由の制限を定めた特例法に該当せず、適法な上告理由にならない。
問題の所在(論点)
事実認定の誤りや証拠の取捨選択に対する不服が、最高裁判所に対する適法な上告理由(特に法令の解釈に関する重要な主張)に該当するか。
規範
「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」1号から3号に該当する事由、または「法令の解釈に関する重要な事項」を含む主張がない限り、原審の証拠取捨や事実認定を非難する主張は上告理由として認められない。
重要事実
上告人が原審の判断に対し、証拠の取捨選択や事実認定に誤りがあるとして上告を提起した事案。判決文には具体的な事件の内容や争点となった事実は記載されていないため不明である。
あてはめ
上告人の主張は、本質的に証拠の取捨や事実認定を非難するものである。これは、特例法が定める上告理由のいずれにも該当せず、また、法令の解釈に関する重要な主張を含むものとも認められない。したがって、裁判所の裁量に属する事実認定を争うことは上告の段階では許されない。
結論
本件上告は棄却される。証拠の取捨および事実認定の非難は適法な上告理由を構成しない。
実務上の射程
民事訴訟における事実認定の専権性を確認するものであり、上告審が原則として法律審であることを示す。実務上、事実誤認を理由に上告を維持することの困難さを強調する文脈で参照される。
事件番号: 昭和28(オ)344 / 裁判年月日: 昭和30年4月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づく上告理由の適法性について、上告理由が同法1号から3号のいずれにも該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人らは、下級審の判決を不服として最高裁判所に上告を提起した。し…