判旨
上告理由が事実認定の非難や単なる訴訟法・法令違反の主張にすぎず、民事上告事件の審判の特例法に定める重要な主張を含まない場合、上告は棄却される。
問題の所在(論点)
上告人が主張する各上告理由が、民事上告事件の審判の特例法における適法な上告理由、特に法令の解釈に関する重要な主張に該当するか否か。
規範
「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」1号から3号、および「法令の解釈に関する重要な主張を含む」という要件に該当しない場合、上告は適法な上告理由を備えていないものと判断される。
重要事実
上告人は、第一点において判例引用を行い、第二点において訴訟法違反等を主張し、第三点および第四点において原審で主張しなかった事実を前提とする法令違反を主張して上告を申し立てた。
あてはめ
第一点の判例引用は本件に適切ではなく、第二点の主張は単なる事実認定の非難や訴訟法違反の主張にとどまる。また、第三点および第四点は原審で未主張の事実を前提としており、いずれも特例法1号ないし3号、あるいは法令解釈に関する重要な主張としての実質を欠くといえる。
結論
本件上告は特例法所定の要件を満たさないため、棄却を免れない。
実務上の射程
民事訴訟における上告審において、事実認定の不当性や原審で主張しなかった事実を前提とする主張は、適法な上告理由として認められないことを確認する事例である。
事件番号: 昭和28(オ)344 / 裁判年月日: 昭和30年4月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づく上告理由の適法性について、上告理由が同法1号から3号のいずれにも該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人らは、下級審の判決を不服として最高裁判所に上告を提起した。し…