判旨
最高裁判所の判決に対し、民事訴訟法上の異議の申立ては認められず、これを不適法として却下すべきである。
問題の所在(論点)
最高裁判所の上告棄却判決という終局判決に対し、当事者が民事訴訟法上の「異議」を申し立てることが認められるか、その適法性が問題となる。
規範
最高裁判所が言い渡した終局判決については、特別の定めがない限り、通常の不服申立ての手段としての異議の申立てをすることはできない。裁判の確定後に再審の訴え等の法的手段が認められる場合は格別、判決の内容や手続に対する一般的な異議は、裁判の不可変更力および終局性から認められない。
重要事実
申立人は、最高裁判所が昭和28年2月20日になした上告棄却の判決(昭和28年(オ)第2号家屋明渡請求事件)に対し、不服を抱き、同年4月に最高裁判所へ対して異議の申立てを行った。なお、本件において再審事由の存否等の具体的な不服理由は、判決文からは不明である。
あてはめ
最高裁判所の判決は終局的なものであり、言渡しと同時に確定する性質を有する。本件における「異議」の申立ては、民事訴訟法上の明文の根拠に基づかない不服申立てである。先行する判例(昭和26年5月31日判決)においても同様の趣旨が示されており、一度なされた判決の内容を一般的な異議申立てによって蒸し返すことは、法的安定性を著しく害する。したがって、申立人の主張は理由がなく、手続上不適法であるといえる。
結論
本件異議は不適法であり、却下を免れない。
実務上の射程
最高裁判所の判決に対する直接的な不服申立て(異議)は認められないという、民事訴訟の終局性を確認する判例である。答案上は、判決の確定力や不可変更力を論じる際の基礎知識として位置付けられるが、再審(民訴法338条以下)以外に確定判決を争う手段がないことを示す際の実務上の前提となる。
事件番号: 昭和28(マ)169 / 裁判年月日: 昭和28年11月20日 / 結論: 却下
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事件番号: 昭和28(オ)505 / 裁判年月日: 昭和28年12月4日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告理由が法令の解釈に関する重要な主張を含まないと判断される場合、上告は棄却される。 第1 事案の概要:上告人が提起した民事上告事件において、その上告理由の当否が争われた事案である。具体的な請求内容や原審の判断内容、上告人が主張した具…