判旨
最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告理由が法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。
問題の所在(論点)
上告人の主張が、民事上告事件の審判の特例法にいう「法令の解釈に関する重要な主張」に該当するか。判決文からは具体的な論点は不明である。
規範
「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」1条各号のいずれにも該当せず、かつ「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない場合には、上告は棄却される。
重要事実
被上告人が原審において請求を拡張したが、その額は1万円であった。これに対し上告人が上告を提起した事案である。
あてはめ
記録上、被上告人が拡張した請求額は1万円に留まる。上告人が主張する論旨を検討しても、特例法1条1号ないし3号のいずれの事由にも該当せず、さらに法令の解釈に関する重要な主張を含むとも認められない。
結論
本件上告を棄却する。
実務上の射程
昭和25年当時の民事上告特例法下における判断であり、現行の民事訴訟法における上告受理申立て(318条)の制度趣旨に通じる判断である。少額の請求拡張事案において、形式的な上告理由の欠如を理由に棄却する際の簡潔な判示モデルといえる。
事件番号: 昭和28(オ)264 / 裁判年月日: 昭和29年3月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告理由が法令の解釈に関する重要な事項を含まないと判断される場合、上告は棄却される。 第1 事案の概要:本件は、上告人が原審の判断を不服として最高裁判所に上告を提起した事案である。判決文からは、具体的な争点となった基礎事実や下級審の判…