判旨
上告理由として判例違反を主張する場合には、具体的に判例を示す必要があり、これがない場合は不適法となる。また、単なる事実認定の非難は民事上告事件の審判の特例法にいう上告理由には該当しない。
問題の所在(論点)
具体的判例を摘示しない判例違反の主張、および事実認定の非難が、民事上告事件の審判の特例法における適法な上告理由となり得るか。
規範
上告審において判例違反を主張する者は、具体的かつ特定された判例を明示しなければならない。また、原判決の事実認定に関する不服は、特例法上の正当な上告理由や法令解釈に関する重要な主張には当たらない。
重要事実
上告人が、原判決に対して判例違反等を理由に上告を提起した事案。上告人は主張の根拠となる判例を具体的に特定せず、また、実質的には原審が認定した事実関係を争う内容を含んでいた。
あてはめ
上告人の主張は、判例を具体的に示していない点において不適法である。また、その余の主張は単なる事実認定の非難に過ぎず、民事上告事件の審判の特例法1号乃至3号のいずれにも該当しない。さらに、同法にいう「法令の解釈に関する重要な主張」を含むものとも認められない。
結論
本件上告は不適法または理由がないものとして棄却される。
実務上の射程
上告理由の形式的適格性に関する判断であり、特に特例法下における上告理由の記載方法や、事実誤認の主張が上告理由にならないことを示す実務的な基準となる。
事件番号: 昭和26(オ)170 / 裁判年月日: 昭和28年3月20日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告理由が法令の解釈に関する重要な事項を含まないと判断される場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が、原審の判決に対して民事上告を行った事案。具体的な紛争内容や請求の要旨については判決文からは不明であるが、上告理…
事件番号: 昭和28(オ)264 / 裁判年月日: 昭和29年3月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告理由が法令の解釈に関する重要な事項を含まないと判断される場合、上告は棄却される。 第1 事案の概要:本件は、上告人が原審の判断を不服として最高裁判所に上告を提起した事案である。判決文からは、具体的な争点となった基礎事実や下級審の判…