判旨
最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律所定の上告理由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張も含まない場合、上告は棄却される。
問題の所在(論点)
上告人の主張が、当時の「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」に定める上告理由、または法令の解釈に関する重要な主張に該当するか。
規範
「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」1号から3号のいずれにも該当せず、かつ「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない場合には、上告を棄却する。また、前提となる事実誤認論や理由のない法律論に基づく違憲主張は、適法な上告理由としての実質を欠く。
重要事実
上告人が原判決に憲法違反がある等と主張して上告を提起した事案。しかし、その主張の前提となる部分は事実誤認論や独自の法律論に依拠するものであった。
あてはめ
上告人の主張は、同法1号から3号のいずれにも該当しない。また、違憲を主張する部分は、理由のない法律論や事実誤認論を前提としており、憲法問題としての実質を欠く。したがって、法令の解釈に関する重要な主張を含むものとは認められない。
結論
本件上告を棄却する。
実務上の射程
上告理由の形式的な不備や、実質的に事実誤認を争うに過ぎない主張については、上告特例法に基づき速やかに棄却されるという実務上の運用を示す一例である。
事件番号: 昭和27(オ)1086 / 裁判年月日: 昭和29年3月9日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が民事上告事件の審判の特例に関する法律所定の事由に該当せず、法令の解釈に関する重要な主張も含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が民事事件について上告を提起したが、その上告理由の内容が、法律上の上告事由や法令解釈上の重要事項を欠いていると疑われる事案(※詳細な…