判旨
民事上告において、上告理由が単なる訴訟法違反や事実認定の非難にすぎず、法令の解釈に関する重要な事項を含まない場合は、上告を棄却すべきである。
問題の所在(論点)
上告理由が単なる訴訟法違反や事実認定の非難にすぎない場合に、当時の特例法下において上告を維持し得る「法令の解釈に関する重要な主張」に該当するか否かが問題となる。
規範
「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」に照らし、上告理由が同法1号から3号までのいずれにも該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含むものと認められない場合には、上告を適法なものとして受理し、あるいは実体的な判断を行うことはできない。
重要事実
上告人が提起した本件上告において、その論旨は原審の判断に対する不服を申し立てるものであったが、その内容は単なる訴訟法違反の主張や事実認定に対する非難に留まるものであった。
あてはめ
上告人の主張は事実認定のプロセスや手続上の不備を指摘するにとどまり、憲法違反や法の解釈の統一を要するような普遍的な法的論点を含んでいない。したがって、特例法が定める上告受理の要件、あるいは上告維持の要件を欠いているといえる。
結論
本件上告は棄却される。
実務上の射程
本判決は、当時の民事上告特例法に基づく形式的な上告棄却の事例である。司法試験の実務上は、上告理由の制限(現行民訴法312条、318条)を検討する際の歴史的背景として、事実認定の非難が適法な上告理由になり得ないことを確認する程度に留まる。
事件番号: 昭和27(オ)674 / 裁判年月日: 昭和29年3月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件は、最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告理由が法令の解釈に関する重要な主張を含まないとして棄却された事例である。 第1 事案の概要:上告人が民事事件の判決を不服として最高裁判所に上告を提起したが、その上告理由の内容が問われた事案。具体的な事案の内容や下級審の判断…