判旨
最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告理由が法令の解釈に関する重要な事項を含まない場合、上告は棄却される。
問題の所在(論点)
上告人の主張が、「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」に規定される、最高裁判所が受理すべき「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものといえるか。
規範
「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」1条各号(当時)のいずれにも該当せず、かつ単に独自の見解に基づき原判決を非難するに過ぎない主張は、同法にいう「法令の解釈に関する重要な主張」には当たらない。
重要事実
上告人は、原判決に対して上告を提起したが、その上告理由は、当時施行されていた民事審判特例法1条1号から3号までのいずれの事由にも該当しないものであった。また、その主張内容は、法的に確立された解釈に挑戦するものではなく、上告人の独自の法的見解に基づき、原判決の判断を非難するにとどまるものであった。
あてはめ
上告人の論旨は、特例法1条所定の各号事由のいずれにも該当しない。加えて、その内容は原判決に対する独自の主観的な批判に終始しており、法的に普遍性のある「法令の解釈に関する重要な主張」としての客観的な価値を見出すことができない。したがって、最高裁判所が判断を下すべき重要な論点を含んでいるとは認められない。
結論
本件上告は、適法な上告理由を備えていないため、棄却される。
実務上の射程
本判決は、最高裁判所に対する上告理由の適格性について示したものである。答案作成上は、単なる事実誤認の主張や独自の法的持論の展開は、法令解釈の重要性という要件を満たさず、適法な上告理由になり得ないことを説明する際の根拠となる。
事件番号: 昭和27(オ)502 / 裁判年月日: 昭和27年12月19日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律の各号に該当せず、法令の解釈に関する重要な主張も含まない上告は棄却される。 第1 事案の概要:上告人が民事上告を行ったが、その主張内容が「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」1条1号から3号の事由に該当せず、かつ法令の解釈に…
事件番号: 昭和25(オ)321 / 裁判年月日: 昭和26年2月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が「最高裁判所における民事上告事件の特例に関する法律」所定の事由に該当せず、法令の解釈に関する重要な主張も含まない場合、最高裁判所は内容の調査をせずに上告を棄却できる。 第1 事案の概要:上告人らが原判決を不服として上告を提起したが、その論旨が当時の特例法に定められた上告受理の要件(憲法違…