判旨
民事上告事件において、上告理由が「民事上告事件の審判の特例に関する法律」所定の事由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。
問題の所在(論点)
上告人の主張が、当時の特例法(昭和25年法律第138号)に基づく上告受理の要件、すなわち同法1条1号から3号までの事由または法令の解釈に関する重要な主張に該当するか。
規範
最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律1条各号(1号乃至3号)のいずれにも該当せず、かつ「法令の解釈に関する重要な主張」を含まない上告については、上告理由として認められない。
重要事実
上告人が提起した民事上告事件において、その上告理由の当否が争われた。事案の具体的な背景事実に係る記載は判決文からは不明であるが、裁判所は上告理由の適格性について判断した。
あてはめ
上告人の論旨を検討したところ、特例法1条1号乃至3号のいずれにも該当しない。また、先例(大審院昭和8年5月9日判決、同昭和13年5月3日判決)に照らしても、法令の解釈に関する重要な主張を含むものとは認められない。
結論
本件上告は棄却される。上告費用は上告人の負担とする。
実務上の射程
最高裁判所に対する上告において、単なる事実誤認や法令違反の主張にとどまり、憲法違反や判例違反、あるいは法令解釈の重要性がない場合には、審理の対象とならず棄却されるという、最高裁の選別機能(コンティンジェンシー)を確認するものである。
事件番号: 昭和26(オ)541 / 裁判年月日: 昭和28年10月9日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】民事上告事件の審判の特例に関する法律所定の上告理由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張も含まない場合、上告は棄却される。 第1 事案の概要:上告人が提起した民事上告事件について、その上告理由が検討されたが、特例法上の特定事由(憲法違反等)や法令解釈上の重要事項が含まれているかが問題となった…