判旨
上告代理人が主張する訴訟法違反の論旨は、原審の認定に副わない事実を前提としており、最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律所定の事由に該当しない。
問題の所在(論点)
上告代理人の主張する訴訟法違反が、最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律の定める上告事由、または法令の解釈に関する重要な主張に該当するか。
規範
最高裁判所に対する上告において、民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、法令の解釈に関する重要な主張を含むものと認められない場合、または原審の事実認定に反する事実を前提とする主張については、上告棄却の対象となる。
重要事実
上告代理人は原審の事実認定に依拠しない事実を前提として、訴訟法違反を主張し上告を申し立てた。しかし、その主張は「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」1号から3号までのいずれにも該当するものではなかった。
あてはめ
上告人が主張する訴訟法違反は、原審が認定した事実とは異なる事実を前提としている。かかる主張は、特例法1号から3号のいずれにも該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含むものとも認められないため、適法な上告事由を欠く。
結論
本件上告は棄却される。上告費用は上告人の負担とする。
実務上の射程
本判決は、事実認定に関する不服を前提とする訴訟法違反の主張が、民事上告の特例法上の適法な事由にならないことを示している。実務上は、事実認定を争う形での上告が制限される実例として参照される。
事件番号: 昭和25(オ)279 / 裁判年月日: 昭和26年3月2日 / 結論: 棄却
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所有者から物の占有権限を伝来取得したと主張する占有者は、前主たる所有者に対して民法第一八八条の権利推定を援用しえないと同様に、右所有者の包括承継人に対しても、これを援用できない。