判旨
上告理由が「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」所定の事由に該当せず、法令の解釈に関する重要な主張も含まない場合は、上告を棄却すべきである。
問題の所在(論点)
上告人が主張する論旨が、民事上告審判特例法(昭和25年法律第138号)1条各号の事由または法令の解釈に関する重要な主張に該当するか。また、憲法違反の主張が適法な違憲の主張といえるか。
規範
最高裁判所に対する上告において、民事上告審判特例法1条各号(当時)の事由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な事項を含まない場合、または憲法違反を主張しても実質的にそれに当たらない場合は、適法な上告理由とは認められない。
重要事実
上告人は、原判決に対し、民事上告審判特例法1号ないし3号に該当する事由、および法令の解釈に関する重要な主張が含まれるとして上告を申し立てた。また、論旨の一部において憲法違反の主張を行った。
あてはめ
上告人の論旨は、特例法1号ないし3号のいずれにも該当しない。また、「法令の解釈に関する重要な主張」を含むものとも認められない。憲法違反を掲げる論旨については、その実質は特例法上の事由に満たない事項を主張するものであり、単に憲法違反の名称を借りているに過ぎないため、真の意味での違憲の主張には当たらないと解される。
結論
本件上告は棄却される。上告費用は上告人の負担とする。
実務上の射程
最高裁への上告受理申立てや上告において、形式的な憲法違反の主張や、特例法上の重要性を欠く主張では門前払い(棄却・却下)となる実務上の運用を示す一例である。答案上は、上告理由の適格性を検討する際の判決書等の記載例として参照しうる。
事件番号: 昭和27(オ)966 / 裁判年月日: 昭和28年4月3日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告理由が法令の解釈に関する重要な事項を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が提起した民事上告事件において、上告理由が法令の解釈に関する重要な事項を含むか否かが争点となったが、具体的な事案の内容や下級審…
事件番号: 昭和26(オ)311 / 裁判年月日: 昭和26年12月21日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、憲法違反の主張が実質的に同法1号から3号の事由に該当せず、法令解釈に関する重要な主張も含まない場合は、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人は原審の判決に対し、憲法違反を主張して最高裁判所へ上告を提起した。しかし、その主張…