判旨
最高裁判所は、違憲法令無効確認等の訴訟について第一審としての管轄権を有さず、適切な管轄裁判所(地方裁判所)に移送すべきである。
問題の所在(論点)
違憲法令無効確認等の訴えについて、最高裁判所に第一審としての管轄権が認められるか、また認められない場合の処理はどうあるべきか。
規範
最高裁判所は、憲法及び裁判所法に基づき、原則として上訴裁判所としての権限を行使するものであり、第一審として訴えを受理する管轄権は限定されている。第一審の管轄権を欠く訴えが提起された場合、裁判所法及び民事訴訟法の規定に従い、管轄権を有する裁判所に移送すべきである。
重要事実
原告が、違憲法令無効確認事件について、第一審として直接最高裁判所に訴えを提起した事案。
あてはめ
本件は違憲法令の無効確認を求めるものであるが、最高裁判所が第一審としてこれを受理すべき法的根拠はない。したがって、裁判官全員一致の意見により、本件は管轄権を有する地方裁判所(本件では大阪地方裁判所)において審理されるべき事件であると判断される。
結論
本件を管轄裁判所である大阪地方裁判所に移送する。
実務上の射程
最高裁判所に対し直接訴えを提起することはできない(飛躍上告等の例外を除く)という裁判所の基本的管轄構造を確認するものである。答案上は、憲法訴訟における付随的違憲審査制の前提として、第一審は通常の裁判所から開始されるべきであることを示す際に参照される。
事件番号: 昭和26(ク)153 / 裁判年月日: 昭和26年10月2日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、民事訴訟法(旧法)の規定に基づき、原決定における憲法解釈の不当を理由とする場合に限られ、単なる訴訟法規違背の主張は適法な抗告理由にならない。 第1 事案の概要:抗告人は、原決定に対し最高裁判所への抗告を申し立てた。その抗告理由の中には「憲法上無効」という文言が含まれていた…