判旨
最高裁判所に対する抗告は、訴訟法上特に許容された場合を除き、申し立てることができない。法律上の根拠なくなされた最高裁判所への直接の抗告は、不適法として却下される。
問題の所在(論点)
訴訟法において最高裁判所に対する抗告が明示的に許容されていない場合、当該抗告は適法といえるか。最高裁判所に対する抗告の許容性と、その手続的要件が問題となる。
規範
最高裁判所に対する抗告は、民事訴訟応急措置法7条(当時)のように、訴訟法において特に最高裁判所に申し立てることを許容する規定がある場合に限り、適法に申し立てることができる。
重要事実
抗告人は、特定の裁判に対して最高裁判所に直接抗告を申し立てた。しかし、当該申立ての法的根拠となる規定(訴訟法上の特則)の存在は認められず、一件記録によってもその適法性を基礎づける事情が確認できなかった。
あてはめ
本件抗告についてみると、民事訴訟法等の訴訟法規において最高裁判所への直接抗告を認める特別の規定には該当しない。抗告申立書および一件記録を精査しても、法が限定的に認める抗告の要件を満たす事実は見当たらない。したがって、本件申立ては法的な根拠を欠くものと評価される。
結論
本件抗告は不適法であるため却下する。
実務上の射程
最高裁判所への上訴・不服申立ては、法定の理由(憲法違反等)や特定の特則に基づく場合に限定されるという上訴の厳格な法定性を確認する判例である。答案上は、特別抗告(民訴法336条)や許可抗告(民訴法337条)以外の形式で最高裁を宛先とする申立ての適法性を論じる際、法律上の根拠の有無を確認するための基本的枠組みとして機能する。
事件番号: 昭和26(ク)18 / 裁判年月日: 昭和26年5月9日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法において特に許容された場合に限定される。民事事件における最高裁判所への抗告理由は、原決定における憲法判断の不当性に限定され、通常の再抗告規定は適用されない。 第1 事案の概要:抗告人が、最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。抗告人は、原決定の憲法…
事件番号: 昭和24(ク)17 / 裁判年月日: 昭和24年5月6日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、訴訟法において特に認められた場合を除き、原則として申し立てることができない。法律上の根拠を欠く最高裁判所への抗告は不適法であり、却下される。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。当該抗告について、訴訟法上、最高裁判所に対して直接申し立てること…
事件番号: 昭和23(ク)20 / 裁判年月日: 昭和23年7月10日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所への抗告は、訴訟法等において特に最高裁判所に申し立てることが許されている場合に限り可能であり、それ以外の場合は不適法として却下される。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。本件における抗告状の記載内容から、当該抗告が最高裁判所への申立てを特段に許容された法的…
事件番号: 昭和26(ク)188 / 裁判年月日: 昭和26年10月8日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法上特に許容された場合に限られ、民事事件においては旧民事訴訟法419条の2(現行民訴法336条1項)に規定される特別抗告のみがこれに該当する。したがって、憲法違反の判断を不当とする理由以外での最高裁判所への抗告申立ては不適法である。 第1 事案の概要…
事件番号: 昭和26(ク)20 / 裁判年月日: 昭和26年4月28日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、法律により特に認められた場合に限定され、民事事件においては原決定の憲法適合性に関する判断を不当とする場合に限られる。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。抗告人は、原決定が憲法に適合するか否かについての判断を不当とするものではない理由を、抗告…