判旨
最高裁判所への抗告は、訴訟法等において特に最高裁判所に申し立てることが許されている場合に限り可能であり、それ以外の場合は不適法として却下される。
問題の所在(論点)
訴訟法上の特段の規定がない場合に、最高裁判所に対して直接抗告を申し立てることの適否(抗告の適法性)。
規範
抗告は、日本国憲法の施行に伴う民事訴訟法又は刑事訴訟法の応急的措置に関する法律等、訴訟法において特に最高裁判所に申し立てることを許した場合を除いては、最高裁判所に申し立てることはできない。
重要事実
抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。本件における抗告状の記載内容から、当該抗告が最高裁判所への申立てを特段に許容された法的根拠に基づくものかどうかが争点となった。
あてはめ
本件抗告について抗告状の記載を検討するに、日本国憲法の施行に伴う民事訴訟法の応急的措置に関する法律第7条や、同刑事訴訟法の応急的措置に関する法律第18条などの「最高裁判所に申し立てることを許した場合」には該当しない。したがって、訴訟法上許容された例外的な抗告にあたらないことは抗告状自体によって明らかであると評価される。
結論
本件抗告は不適法である。したがって、抗告を却下し、抗告費用を抗告人の負担とする。
実務上の射程
上訴権の範囲が法律によって限定されていることを示した判決である。現在の民事訴訟法・刑事訴訟法下においても、最高裁判所への特別抗告や許可抗告の要件を満たさない申立てが不適法とされる際の基礎的な考え方として機能する。
事件番号: 昭和26(ク)97 / 裁判年月日: 昭和26年7月20日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が民事事件の抗告について裁判権を有するのは、法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するか否かの判断を不当とする憲法違反を理由とする場合に限られる。 第1 事案の概要:抗告人は、何らかの民事事件の決定に対し、最高裁判所へ抗告を申し立てた。本件の記録上、当該抗告は憲法判断の不当を理由とするもの…
事件番号: 昭和26(ク)120 / 裁判年月日: 昭和26年7月20日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、民事訴訟法上(旧法419条の2等)特別に許容された場合に限定され、その理由は原決定の憲法判断の不当性に限られる。単なる事実認定の非難は、憲法違反の文言を用いたとしても適法な抗告理由とは認められない。 第1 事案の概要:抗告人が、原審の判断に不服として最高裁判所に対し抗告を…
事件番号: 昭和26(ク)107 / 裁判年月日: 昭和26年7月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が抗告に関して裁判権を有するのは、訴訟法において特に許容された場合に限定される。民事事件においては、原決定の憲法判断の不当を理由とする特別抗告(旧民訴法419条の2)のみがこれに該当し、再抗告の規定(旧民訴法413条)は最高裁判所への抗告には適用されない。 第1 事案の概要:抗告人は、何…
事件番号: 昭和26(ク)69 / 裁判年月日: 昭和26年7月24日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が民事事件の抗告について裁判権を有するのは、法律により特に最高裁判所への抗告が許容された場合に限られる。したがって、その抗告理由は原決定における憲法判断の不当性に限定され、民事訴訟法413条(当時)の適用はない。 第1 事案の概要:抗告人が、下級審の決定を不服として最高裁判所に抗告を申し…
事件番号: 昭和26(ク)20 / 裁判年月日: 昭和26年4月28日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所に対する抗告は、法律により特に認められた場合に限定され、民事事件においては原決定の憲法適合性に関する判断を不当とする場合に限られる。 第1 事案の概要:抗告人が最高裁判所に対して抗告を申し立てた事案。抗告人は、原決定が憲法に適合するか否かについての判断を不当とするものではない理由を、抗告…