判旨
参議院議員選挙無効の訴えが最高裁判所に直接提起された場合、管轄権を有する高等裁判所へ移送すべきである。
問題の所在(論点)
参議院議員選挙無効の訴えについて、最高裁判所に第一審の管轄権が認められるか、あるいは管轄違いとして移送すべきかが問題となる。
規範
特定の訴えについて専属管轄が定められている場合、管轄違いの裁判所に提訴された訴えについては、適法な管轄権を有する裁判所に移送すべきである。
重要事実
原告が、参議院議員選挙無効の訴えを管轄裁判所である高等裁判所ではなく、最高裁判所に対して直接提起した。
あてはめ
公職選挙法(本判決当時は選挙法関連規定)上、選挙無効の訴えは高等裁判所の専属管轄に属するところ、本件訴えは最高裁判所に提起されており管轄を誤っている。したがって、民事訴訟の原則に従い、本件を適法な管轄権を有する仙台高等裁判所に移送するのが相当である。
結論
本件訴えを管轄裁判所である仙台高等裁判所に移送する。
実務上の射程
選挙無効訴訟等の第一審が高等裁判所の専属管轄とされる事件において、誤って最高裁判所に提訴した場合の処理(移送)を明示した実務上の先例である。
事件番号: 平成2(行ツ)145 / 裁判年月日: 平成3年1月25日 / 結論: 棄却
嶋崎均という氏名の候補者がいる参議院選挙区選出議員の選挙において、「しまさきゆずる」、「しまざきゆずる」と読むことのできる投票は、同一県内から選出された衆議院議員に嶋崎譲という氏名の者が実在し、右候補者も右嶋崎譲も共に著名人であるなど判示の事情の下においては、右両名のいずれを記載したか不明なものとして、無効である。
事件番号: 昭和23(オ)152 / 裁判年月日: 昭和24年3月19日 / 結論: 棄却
当選訴訟において、選挙の無効を原因として当選人の当選を争うことは許されない。
事件番号: 昭和29(オ)153 / 裁判年月日: 昭和29年9月24日 / 結論: その他
一 公職選挙法第一七三条による候補者氏名および所属政党の掲示で、候補者一名の所属政党を誤記した違法は、特段の事由のない限り、選挙の結果に異動を及ぼす虞がある。 二 参議院議員の通常選挙と補欠選挙が合併して、行われた場合に、公職選挙法第二〇五条第二項ないし第四項によつて当選に異動を生ずる虞のない者を区分するについては、通…