一 平成八年宮崎県条例第二七号による改正前の宮崎県における青少年の健全な育成に関する条例(昭和五二年宮崎県条例第二七号)一三条一項、三項、四項の規定による青少年に有害な図書類の販売等の規制は、憲法二一条一項に違反しない。 二 コンピューターゲームソフトを入力したフロッピーディスクは、簡単なクイズに答えて女子高生の衣服を脱がせるというアニメーション画面を使用したものであって、画像がかなり写実的であり、画面上のポインタで当該女子高生の身体に触れると、遊戯者に反応するかのように画面上にせりふと表情が現れるようになっているという事実関係の下においては、平成八年宮崎県条例第二七号による改正前の宮崎県における青少年の健全な育成に関する条例(昭和五二年宮崎県条例第二七号)一三条一項一号にいう「著しく青少年の性的感情を刺激し、その健全な成長を阻害するおそれのあるもの」に当たる。
一 平成八年宮崎県条例第二七号による改正前の宮崎県における青少年の健全な育成に関する条例(昭和五二年宮崎県条例第二七号)一三条一項、三項、四項の規定による青少年に有害な図書類の販売等の規制と憲法二一条一項 二 コンピューターゲームソフトを入力したフロッピーディスクが平成八年宮崎県条例第二七号による改正前の宮崎県における青少年の健全な育成に関する条例(昭和五二年宮崎県条例第二七号)一三条一項一号にいう「著しく青少年の性的感情を刺激し、その健全な成長を阻害するおそれのあるもの」に当たるとされた事例
宮崎県における青少年の健全な育成に関する条例(昭和52年宮崎県条例第27号。平成8年宮崎県条例第27号による改正前のもの)13条1項,宮崎県における青少年の健全な育成に関する条例(昭和52年宮崎県条例第27号。平成8年宮崎県条例第27号による改正前のもの)13条3項,宮崎県における青少年の健全な育成に関する条例(昭和52年宮崎県条例第27号。平成8年宮崎県条例第27号による改正前のもの)13条4項,憲法21条1項
判旨
青少年有害図書類の指定制度は検閲に当たらず、青少年の健全な育成という正当な目的のための必要かつ合理的な規制として憲法21条1項に違反しない。また、性描写を含むゲームソフトの有害指定も、その内容が著しく性的感情を刺激するものであれば本件条例の規定に適合する。
問題の所在(論点)
1. 本件条例による有害図書類の指定制度が、憲法21条2項前段の「検閲」に該当するか。2. 同制度による販売規制が、憲法21条1項の表現の自由を侵害し違憲とならないか。3. 「著しく青少年の性的感情を刺激し、その健全な成長を阻害するおそれのあるもの」という定義規定が明確性の原則に反しないか。
規範
1. 憲法21条2項前段の「検閲」とは、行政権が主体となり、思想内容等の表現物を対象として、その全部又は一部の発表を禁止する目的で、対象物を網羅的に審査し、不適当と認めるものの発表を事前に差し止めることをいう。2. 表現の自由の制限が許されるためには、その目的が正当であり、制限が目的達成のために必要かつ合理的な範囲にとどまることが必要である。3. 規定の明確性は、通常の判断能力を有する一般人の理解において具体的判断基準が読み取れるか否かにより判断する。
重要事実
上告人は、女子高校生を題材としたアニメーション画面を使用するコンピューターゲームソフトを製造・販売した。当該ソフトは、簡単なクイズに回答することで女子高校生の衣服を脱がせる内容であり、ポインタで身体に触れると反応する等の写実的な描写を含んでいた。宮崎県は本件条例に基づき、当該ソフトを入力したフロッピーディスクを青少年に有害な図書類として指定し、販売等の規制対象とした。
あてはめ
1. 本件指定制度は、発表後に有害性を審査して流通を制限するものであり、事前の発表禁止を目的とする網羅的審査ではないため「検閲」に当たらない。2. 青少年の健全な育成を図る環境整備という目的は正当である。また、成人への販売を全面的に禁ずるものではなく、青少年に対する販売等の特定の態様を規制するものであるから、必要かつ合理的な制限といえる。3. 本件ソフトは、衣服を脱がせる等の写実的な画像や遊戯者への反応を伴うものであり、一般人の判断基準に照らせば「著しく青少年の性的感情を刺激」し成長を阻害するおそれがあるものと明確に判定できる。
結論
本件条例の規定及びこれに基づく有害指定処分は、憲法21条1項、2項前段に違反せず、明確性の原則にも反しない。本件ソフトを有害図書類と認めた原審の判断は正当である。
実務上の射程
青少年保護を目的とする「有害図書指定制度」の合憲性を肯定したリーディングケースである。答案では、検閲の定義(岐阜県青少年保護条例事件等を参照)を引用しつつ、LRAの検討を含む「必要かつ合理的な制限」の枠組みで論じる際に活用する。特にゲームソフト等の媒体も「図書類」として同様の規制枠組みに服することを示す点に実務上の意義がある。
事件番号: 昭和62(行ツ)117 / 裁判年月日: 平成元年4月13日 / 結論: 棄却
一 郵便物中の信書以外の物についてわいせつ表現物の流入阻止の目的で行われる税関検査は、憲法一三条に違反しない。 二 郵便物中のわいせつ表現物の輸入規制に伴うその留置の措置は、憲法二九条、三一条に違反しない。
事件番号: 令和3(行ツ)33 / 裁判年月日: 令和4年3月8日 / 結論: 棄却
不当景品類及び不当表示防止法7条2項は,憲法21条1項,22条1項に違反しない。
事件番号: 平成22(行ヒ)124 / 裁判年月日: 平成23年6月14日 / 結論: 破棄自判
市営の老人福祉施設の民間事業者への移管に当たり,その相手方となる事業者の選考のための公募に提案書を提出して応募した者が,市長から,その者を相手方として上記移管の手続を進めることは好ましくないと判断したので提案について決定に至らなかった旨の通知を受けた場合において,上記移管は市と相手方となる事業者との間で契約を締結するこ…