一 高等学校学習指導要領(昭和三五年文部省告示第九四号)は、法規としての性質を有する。 二 学校教育法五一条により高等学校に準用される同法二一条は、高等学校における教科書使用義務を定めたものである。
一 高等学校学習指導要領(昭和三五年文部省告示第九四号)の性質 二 学校教育法五一条により高等学校に準用される同法二一条の法意
学校教育法施行規則57条の2,高等学校学習指導要領(昭和35年文部省告示第94号),学校教育法21条,学校教育法51条
判旨
高等学校学習指導要領は法規としての性質を有し、学校教育法の規定に基づく教科書使用義務を定めた運用は、憲法23条、26条および教育基本法10条に違反しない。
問題の所在(論点)
1. 学習指導要領が法規としての性質を有するか。 2. 学校教育法に基づく教科書使用義務を課すことが、憲法23条、26条および教育基本法10条に違反しないか。
規範
1. 学習指導要領(本件では昭和35年文部省告示第94号)は、教育の機会均等や全国的な水準確保の要請から、法規としての性質を有する。 2. 学校教育法上の規定(旧21条等)は、高等学校における教科書使用義務を定めたものであり、これらは憲法23条(学問の自由)、26条(教育を受ける権利)、および教育基本法10条(不当な支配の禁止)の趣旨に照らし、正当な制約として許容される。
重要事実
高等学校教諭であった上告人が、昭和43年度および44年度の「倫理社会」の授業において、学習指導要領に従わず、また法令により義務付けられた教科書を使用しなかった。これに対し、当局が職務上の義務違反等を理由として懲戒処分(判決文からは処分詳細は不明だが上告人がその取消を求めた事案)を行い、上告人が学習指導要領の法規性や教科書使用義務の憲法適合性を争って上告した。
あてはめ
1. 学習指導要領の法規性については、旭川学テ大判(昭51.5.21)の趣旨を引用し、国の教育権限の一部として認められる。したがって、指導要領は単なる努力目標ではなく、教員を拘束する法規として是認される。 2. 教科書使用義務については、学校教育法51条により準用される同法21条が根拠となる。上告人は、自らの教育の自由を主張するが、公教育における教育内容の一定の基準維持と中立性確保の観点から、法令が課す教科書使用義務の履行は正当な職務上の義務といえる。 3. 事実関係によれば、上告人は特定の年度において継続的に教科書を使用しておらず、これは正当な理由のない法令違反に該当すると評価される。
結論
高等学校学習指導要領は法規性を有し、教科書使用義務を定めた学校教育法の運用は憲法等に違反しない。したがって、これに違反した上告人に対する判断は正当である。
実務上の射程
旭川学テ判決の法理を高等学校段階に適用・確認した射程を持つ。答案上では、学習指導要領の法的拘束力の根拠として引用するほか、教員の「教授の自由」を論じる際、国による一定の教育内容の決定権と教科書検定・使用義務が憲法上許容されることの裏付けとして活用する。
事件番号: 昭和51(行ツ)105 / 裁判年月日: 昭和52年12月23日 / 結論: 棄却
地方公務員法三七条一項は憲法二八条に違反しない。
事件番号: 平成7(行ツ)93 / 裁判年月日: 平成11年12月14日 / 結論: 棄却
一 平成八年宮崎県条例第二七号による改正前の宮崎県における青少年の健全な育成に関する条例(昭和五二年宮崎県条例第二七号)一三条一項、三項、四項の規定による青少年に有害な図書類の販売等の規制は、憲法二一条一項に違反しない。 二 コンピューターゲームソフトを入力したフロッピーディスクは、簡単なクイズに答えて女子高生の衣服を…