判旨
最高裁判所がなした上告棄却決定に対する異議申立棄却決定の無効を主張し、当該決定の再審議を求めることは、刑事訴訟法上認められない不適法な申立てである。
問題の所在(論点)
最高裁判所による「異議申立棄却決定」に対し、さらにその無効を主張して再審議を求める申立てが、刑事訴訟法上認められるか。
規範
刑事訴訟法における上訴および不服申立ての制度は、法律に明文の規定がある場合に限り認められる。最高裁判所の決定により確定した判断に対し、再度の審議(再審議)を求める不服申立てについては、法に規定がない限り訴訟法上許容されない。
重要事実
申立人は、自身が被告人となっている事件において、最高裁判所が下した上告棄却決定に対し、異議の申立てを行った。その後、当該異議申立を棄却する決定がなされたが、申立人はこの棄却決定を無効であると主張し、当該決定に対する不服としてさらなる再審議を求めて本件申立てをなした。
あてはめ
刑事訴訟法上、最高裁判所の終局的な判断である決定(特に異議申立に対する棄却決定)に対し、さらに重ねて不服を申し立てる制度は存在しない。申立人は、先行する異議申立棄却決定が無効であることを前提に再度の審議を求めているが、このような「決定に対する不服としての再審議」の申立ては、法定の不服申立手続の範囲を逸脱している。したがって、本件申立ては法的な根拠を欠き、訴訟法上許されない不適法なものと評価される。
結論
本件申立ては訴訟法上許されないため、棄却されるべきである。
実務上の射程
最高裁の決定(特に上告棄却決定や異議申立棄却決定)の確定後、法外な手段で執拗に不服を申し立てる「再度の不服申立て」の不適法性を指摘する際の根拠となる。答案上は、不服申立制度の法定性や裁判の確定力を論証する局面で使用し、刑事訴訟法428条2項等の類推適用や法理として不適法却下の根拠とする。
事件番号: 昭和30(す)194 / 裁判年月日: 昭和30年6月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がなした特別抗告棄却決定に対しては、更なる不服申立ては許されない。 第1 事案の概要:抗告人は、公職選挙法違反被告事件に関して最高裁判所がなした特別抗告棄却決定(昭和30年6月7日付)に対し、さらに重ねて特別抗告を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所が下した特別抗告棄却決定…
事件番号: 昭和33(す)482 / 裁判年月日: 昭和33年11月10日 / 結論: 棄却
上告棄却判決に対する訂正申立棄却決定に対しては異議申立は許されない。
事件番号: 昭和28(マ)14 / 裁判年月日: 昭和29年12月20日 / 結論: 却下
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が行った異議申立の却下決定に対し、さらに重ねて異議を申し立てることは認められない。 第1 事案の概要:申立人は、最高裁判所が既になした異議申立の却下決定を不服として、これに対しさらに異議を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所のなした異議申立却下決定に対し、さらに不服申立(再…
事件番号: 昭和28(す)167 / 裁判年月日: 昭和28年5月6日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が刑訴法414条、386条1項3号に基づき上告棄却の決定をした場合、当該決定に対して異議の申立てをすることはできない。 第1 事案の概要:被告人Aが最高裁判所に上告を申し立てたが、最高裁判所は上告趣意が刑事訴訟法405条の上告理由に該当しないと判断した。そのため、同法414条および386…
事件番号: 昭和28(す)170 / 裁判年月日: 昭和28年4月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が刑訴法414条、386条1項3号に基づき上告を棄却した決定に対しては、異議の申立てをすることはできない。本判決は過去の大法廷決定を維持し、当該申立てを不適法として棄却した。 第1 事案の概要:被告人Aが提起した上告に対し、最高裁判所はその上告趣意が刑事訴訟法405条各号の事由に該当しな…