判旨
最高裁判所がした上告棄却の決定に対し、抗告による不服申立てを行うことは許されない。また、当該決定に対する異議の申立てについても、法定の期間を経過した後は不適法となる。
問題の所在(論点)
最高裁判所がなした上告棄却の決定に対し、抗告による不服申立てが可能か。また、仮にこれを異議の申立てと解した場合、期間経過後の申立ては適法か。
規範
最高裁判所がした決定に対しては、原則として不服を申し立てることはできない。また、決定に対する異議の申立て(刑事訴訟法428条2項等参照)についても、法定の申立期間(3日)を遵守する必要がある。
重要事実
被告人が、自らに対する毀棄被告事件について最高裁判所が昭和30年9月9日になした上告棄却の決定に対し、不服を申し立てた事案。本件申立ては抗告の形式で行われ、かつ、決定から3日以上経過した同年9月26日近傍になされたものである。
あてはめ
まず、最高裁判所は終審裁判所であり、その判断に対する不服申立ては法的に予定されていないため、抗告としての申立ては不適法である。次に、これを異議の申立てと解したとしても、上告棄却決定から申立てまでに相当の期間が経過しており、法定の3日の期間を経過しているといえる。したがって、手続上の要件を満たさない。
結論
本件申立ては不適法であり、棄却される。最高裁判所の決定に対する不服申立ては許されず、異議申立期間経過後の不服申立ても認められない。
実務上の射程
最高裁判所の判断の確定力を示すものであり、上告棄却決定後の救済手段が極めて限定的であることを示す。実務上、上告棄却決定に対する形式的な不服申立て(抗告)の排斥根拠として活用できる。
事件番号: 昭和30(す)350 / 裁判年月日: 昭和30年10月31日 / 結論: 棄却
最高裁判所のした上告棄却決定に対しては特別抗告は許されない。
事件番号: 昭和30(す)46 / 裁判年月日: 昭和30年3月9日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所の上告棄却の決定に対し、決定の訂正を申し立てることは許されず、不適法である。 第1 事案の概要:窃盗被告事件に関し、最高裁判所が昭和30年2月9日に行った上告棄却の決定に対し、申立人が訂正の申立てを行った。なお、当該申立ては、上告棄却の決定から3日以上が経過した後になされたものであった。…
事件番号: 昭和30(す)194 / 裁判年月日: 昭和30年6月28日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がなした特別抗告棄却決定に対しては、更なる不服申立ては許されない。 第1 事案の概要:抗告人は、公職選挙法違反被告事件に関して最高裁判所がなした特別抗告棄却決定(昭和30年6月7日付)に対し、さらに重ねて特別抗告を申し立てた。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所が下した特別抗告棄却決定…
事件番号: 昭和50(す)158 / 裁判年月日: 昭和50年9月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした決定に対しては不服を申し立てることは認められておらず、これに付随してなされた裁判官の忌避申立てについても同様に不適法である。 第1 事案の概要:強制わいせつ被告事件において、最高裁判所が昭和50年7月31日に下した抗告棄却決定に対し、申立人が異議の申立てを行った。あわせて、当該異議…
事件番号: 昭和28(す)536 / 裁判年月日: 昭和28年11月25日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がなした上告棄却の決定に対しては、抗告をすることが許されないだけでなく、これに代わる異議の申立てをすることも許されない。 第1 事案の概要:申立人は、最高裁判所がなした上告棄却の決定(刑訴法414条、386条2項)に対し、不服として異議の申立てを行った。なお、具体的な事案の内容については…