特別抗告棄却決定に対する異議申立に附随してして忌避申立が許されないとした事例
判旨
最高裁判所がした決定に対しては不服を申し立てることは認められておらず、これに付随してなされた裁判官の忌避申立てについても同様に不適法である。
問題の所在(論点)
最高裁判所の決定に対する不服申立て(異議申立て)の可否、および当該申立てに付随してなされた忌避申立ての適法性が問題となる。
規範
最高裁判所の決定は終局的な判断であり、法律に特段の定めがない限り、これに対して不服を申し立てることは許されない。また、本案の申立て自体が不適法である場合には、それに付随してなされる忌避申立てもまた、独立して適法性を有することはない。
重要事実
強制わいせつ被告事件において、最高裁判所が昭和50年7月31日に下した抗告棄却決定に対し、申立人が異議の申立てを行った。あわせて、当該異議申立てに付随する形で裁判官に対する忌避の申立てもなされた。
あてはめ
最高裁判所の決定に対しては、刑事訴訟法上、不服を申し立てる規定が存在しない。したがって、本件異議申立ては法律上の根拠を欠く不適法なものである。また、忌避申立ては本案たる異議申立ての適法な存続を前提とするものであるが、本案自体が不服申立てを許されない不適法なものである以上、これに付随する忌避申立てもまた不適法であると解される。
結論
最高裁判所の決定に対する異議申立て、および付随する忌避申立ては不適法であり、本件申立ては棄却される。
事件番号: 昭和30(す)319 / 裁判年月日: 昭和30年9月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした上告棄却の決定に対し、抗告による不服申立てを行うことは許されない。また、当該決定に対する異議の申立てについても、法定の期間を経過した後は不適法となる。 第1 事案の概要:被告人が、自らに対する毀棄被告事件について最高裁判所が昭和30年9月9日になした上告棄却の決定に対し、不服を申し…
実務上の射程
最高裁判所の判断の最終性を確認するものである。答案上は、不服申立てが予定されていない手続においてなされた忌避申立て等の付随的申立てを排除する際の根拠として活用できる。
事件番号: 昭和38(す)348 / 裁判年月日: 昭和38年10月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした裁判官忌避申立却下の決定に対しては、刑事訴訟法上、異議の申立てをなすことは許されない。 第1 事案の概要:申立人は、被告人両名に対する暴力行為等処罰に関する法律違反等被告事件において、最高裁判所がなした裁判官忌避申立却下決定(昭和38年(す)第324号)に対し、不服として異議の申立…
事件番号: 昭和28(す)167 / 裁判年月日: 昭和28年5月6日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が刑訴法414条、386条1項3号に基づき上告棄却の決定をした場合、当該決定に対して異議の申立てをすることはできない。 第1 事案の概要:被告人Aが最高裁判所に上告を申し立てたが、最高裁判所は上告趣意が刑事訴訟法405条の上告理由に該当しないと判断した。そのため、同法414条および386…
事件番号: 昭和30(す)28 / 裁判年月日: 昭和30年2月22日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】非常上告の申立権者は検事総長に限られるため、被告人による非常上告の申立ては不適法であり、再審の申立てとしても要件を欠く場合は棄却される。 第1 事案の概要:強姦被告事件につき上告棄却の決定が確定した後、被告人が「非常上告」と題する書面を最高裁判所に提出し、確定した決定に対する不服を申し立てた事案。…
事件番号: 昭和28(す)23 / 裁判年月日: 昭和28年3月10日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所が上告趣意書の不提出を理由としてした上告棄却決定に対し、異議の申立てを許す規定は存在しないため、かかる申立ては不適法である。 第1 事案の概要:上告人(被告人)は、最高裁判所に上告を申し立てた。しかし、被告人及び弁護人は、刑事訴訟法414条、376条、刑事訴訟規則等の規定に基づき定められ…