判旨
最高裁判所がした裁判官忌避申立却下の決定に対しては、刑事訴訟法上、異議の申立てをなすことは許されない。
問題の所在(論点)
最高裁判所がなした裁判官忌避申立却下決定に対し、刑事訴訟法上の異議の申立て(またはそれに類する不服申立て)をなすことが許されるか。
規範
最高裁判所の決定に対する不服申立てについて、刑事訴訟法は特別の規定を置いていない。終局裁判である最高裁判所の判断に対して、さらに異議を申し立てることは制度上予定されていないと解される。
重要事実
申立人は、被告人両名に対する暴力行為等処罰に関する法律違反等被告事件において、最高裁判所がなした裁判官忌避申立却下決定(昭和38年(す)第324号)に対し、不服として異議の申立てを行った。
あてはめ
刑事訴訟法上の異議の申立ては、法に明文の規定がある場合に限り許容されるものである。本件において、申立人が不服を申し立てている対象は最高裁判所の決定であるが、最高裁判所の決定に対して異議の申立てを認める規定は存在しない。したがって、最高裁判所の決定は確定的なものであり、これに対する異議申立ては不適法といえる。
結論
本件申立は不適法であるから、棄却を免れない。
実務上の射程
最高裁判所の判断(決定・命令)に対する不服申立ての許否に関する一般的準則を示す。刑事訴訟において、最高裁判所の決定に対する異議申立ては、法に特別の定めがない限り一切認められないという終局性を確認する際に用いる。
事件番号: 昭和38(す)346 / 裁判年月日: 昭和38年10月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした裁判官忌避申立ての却下決定に対し、異議の申立てをすることは許されない。 第1 事案の概要:申立人らは、被告人らに対する暴力行為等処罰ニ関スル法律違反等被告事件に関し、最高裁判所が昭和38年10月4日付で行った裁判官忌避申立却下決定に対し、異議の申立てを行った。 第2 問題の所在(論…
事件番号: 昭和38(す)347 / 裁判年月日: 昭和38年10月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした裁判官忌避申立却下決定に対し、異議の申立をすることは法的に許容されない。 第1 事案の概要:暴力行為等処罰に関する法律違反等被告事件に関し、申立人らが裁判官の忌避を申し立てたところ、昭和38年10月4日に最高裁判所が忌避申立を却下する決定を下した。これに対し、申立人らがさらに異議の…
事件番号: 昭和34(す)198 / 裁判年月日: 昭和34年7月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした裁判官に対する忌避申立却下の決定に対し、法律上、異議申立てを許す規定は存在しないため、かかる申立ては不適法である。 第1 事案の概要:被告人Aら7名は、日米行政協定に伴う刑事特別法違反事件において、最高裁判所裁判官斎藤悠輔に対する忌避の申立てを行った。最高裁判所は昭和34年6月25…