判旨
上告棄却の決定に対して更に上告を申し立てることは許されず、また当該決定に対して再審の請求をすることも認められない。
問題の所在(論点)
上告棄却の決定に対し、重ねて不服申立て(上告)を行うことができるか。また、上告棄却の決定に対し、再審の請求を行うことができるか。
規範
上告棄却の決定は終局的な判断であり、これに対して更なる不服申立てとしての「上告」を行う制度的予定はない。また、再審の請求についても、上告棄却の決定を対象とすることは法的に認められない。
重要事実
申立人は、最高裁判所によってなされた上告棄却の決定に対し、さらに不服を申し立てるべく「上告」を申し立てた。また、当該申立てには再審の請求としての性質も含まれ得ると解される余地があった。
あてはめ
本件において、申立人が行っているのは既に確定した「上告棄却の決定」に対する不服申立てである。刑事訴訟法等の手続法上、最高裁の決定に対してさらに上告を重ねることは想定されていない。また、仮に再審の請求として構成したとしても、決定そのものを再審の対象とすることはできない。したがって、本件申立てはいずれの構成を採るにせよ、手続上の根拠を欠くものである。
結論
本件申立ては不適法であり、棄却されるべきである。
実務上の射程
最高裁の決定に対する不服申立ての限界を示す判例。実務上、上告棄却後の更なる不服申立ては、特別抗告や憲法違反等の極めて限定的な場面を除き、原則として不適法となることを確認する際に用いる。
事件番号: 昭和29(き)5 / 裁判年月日: 昭和29年5月14日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】刑事訴訟法上、再審の対象は「確定判決」に限定されており、上告を棄却した「確定決定」に対する再審請求は認められない。 第1 事案の概要:申立人は、最高裁判所が昭和29年3月10日にした上告棄却決定に対し、再審の申立てを行った。なお、本件の基礎となる具体的な事案内容については判決文からは不明である。 …
事件番号: 昭和28(す)536 / 裁判年月日: 昭和28年11月25日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がなした上告棄却の決定に対しては、抗告をすることが許されないだけでなく、これに代わる異議の申立てをすることも許されない。 第1 事案の概要:申立人は、最高裁判所がなした上告棄却の決定(刑訴法414条、386条2項)に対し、不服として異議の申立てを行った。なお、具体的な事案の内容については…
事件番号: 昭和28(き)17 / 裁判年月日: 昭和28年12月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告棄却の確定判決に対する再審は刑訴法436条に規定があるが、上告が不適法または理由不備としてなされた上告棄却の決定に対しては、再審を許容する規定はなく、これを許すべきではない。 第1 事案の概要:請求人は、過去になされた上告棄却の決定に対し、再審請求を申し立てた。当該決定(原確定裁判)は、請求人…
事件番号: 昭和28(き)8 / 裁判年月日: 昭和28年11月11日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告棄却の決定は、証拠に基づいた実体判決ではないため、刑事訴訟法436条に定める再審事由を適用して再審を請求することはできない。 第1 事案の概要:請求人は、適法な上告理由に当たらないとして上告を棄却した確定決定に対し、再審を請求した。請求の具体的な理由は不明であるが、刑事訴訟法436条所定の再審…
事件番号: 昭和27(し)76 / 裁判年月日: 昭和27年11月4日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】高等裁判所がした上告申立棄却決定や裁判の執行に関する異議申立却下決定に対しては、当該高等裁判所に異議の申立てをすることが認められているため、最高裁判所への特別抗告をすることは許されない。 第1 事案の概要:被告人が高等裁判所に対して行った上告の申立てに対し、当該高等裁判所は、期間経過後であるとして…