判旨
上告の申立てが法律上の期間を経過した後になされた場合には、上告権は消滅しており、当該上告は不適法として棄却される。
問題の所在(論点)
法定の上告申立期間を経過した後に提出された上告申立書の効力、および裁判所がとるべき措置が問題となる。
規範
刑事訴訟法上の上告申立期間を徒過してなされた上告申立ては、上告権消滅後になされた不適法な申立てであり、裁判所は決定をもってこれを棄却しなければならない(刑事訴訟法414条、385条1項)。
重要事実
被告人の弁護人は、昭和28年3月24日の東京高等裁判所による控訴棄却判決に対し、上告を申し立てた。しかし、裁判所の受付日付印によれば、当該上告申立書が受理されたのは同年4月8日であり、法定の上告申立期間を過ぎていた。
あてはめ
本件における上告申立書の受付日は昭和28年4月8日であり、原判決の言い渡し日(同年3月24日)から起算して14日の期間(刑事訴訟法373条、414条)を徒過している。したがって、本件上告は上告権の消滅後になされたものと認められる。
結論
本件上告申立ては不適法であるため、刑事訴訟法414条および385条1項に基づき棄却される。
実務上の射程
上告申立期間の遵守は訴訟条件であり、期間徒過の事実は裁判所の受付印という客観的証拠によって判断される。実務上、期間徒過による不適法却下を避けるため、申立期間の厳格な管理が求められることを示す基本的な事例である。
事件番号: 昭和27(あ)4320 / 裁判年月日: 昭和29年1月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告趣意書が法定の提出期間を徒過して提出された場合や、主張の実質が訴訟法違反にすぎないのに違憲を主張する場合は、上告理由として不適法であり、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:被告人は、賍物故買、賍物牙保、賍物寄蔵被告事件について上告を申し立てた。しかし、弁護人が提出した上告趣意書は、法定…