判旨
食糧管理法9条に基づく委任命令は、憲法の委任立法の制限に反せず、合憲である。
問題の所在(論点)
食糧管理法9条に基づく委任命令が、憲法が許容する委任立法の限界を超え、違憲となるか。
規範
法律による具体的かつ限定的な委任がある場合、行政機関が委任に基づき命令を定めることは憲法上許容される。
重要事実
被告人が食糧管理法およびこれに基づく委任命令に違反したとして起訴された事件。弁護人は、同法9条に基づく委任命令が白紙委任にあたり憲法に違反すると主張して上告した。
あてはめ
最高裁判所は、既往の判例(昭和25年2月1日大法廷判決)を引用し、食糧管理法9条に基づく委任命令が憲法に適合していることは既に確立された判断であるとした。本件においても、同法に基づく具体的な規制の委任は、憲法が禁ずる包括的な白紙委任には当たらないと解される。
結論
食糧管理法9条に基づく委任命令は合憲であり、被告人の上告を棄却する。
実務上の射程
委任立法の合憲性が争われる際のリーディングケース(昭和25年大法廷判決)を再確認するものであり、行政法・憲法の答案において、委任命令の根拠規定が一般的・抽象的であっても、法の趣旨から委任の範囲が特定可能であれば合憲とされる文脈で引用される。
事件番号: 昭和28(あ)3578 / 裁判年月日: 昭和30年1月11日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】食糧管理法による経済活動の制限は、公共の福祉に合致するものであり、憲法25条の規定に違反するものではない。 第1 事案の概要:被告人Cは、食糧管理法違反の罪で起訴された。弁護人は、食糧の強制的な管理を定めた同法が、国民の生存権を保障する憲法25条に違反するものであると主張して上告した。 第2 問題…