判旨
最高裁判所のなした決定に対しては不服申立てをすることは許されない。
問題の所在(論点)
最高裁判所がなした決定に対して、抗告等の不服申立てを行うことができるか。
規範
最高裁判所の決定は、終局的な判断を示すものであり、法制度上、これに対する更なる不服申立てを認める規定は存在しない。したがって、最高裁判所の決定に対する不服申立ては、適法なものとして受理されることはない。
重要事実
抗告人内田寿は、被告人Aにかかる殺人等被告事件について最高裁判所が昭和27年7月26日になした「判決訂正申立棄却の決定」に対し、不服として抗告を申し立てた。
あてはめ
最高裁判所が既になした「判決訂正申立棄却の決定」は、同裁判所による最終的な判断である。わが国の刑事訴訟手続において、最高裁判所の判断に対する上訴や不服申立てを許容する明文の規定はなく、裁判の確定力を尊重する観点からも不服申立ては許されないといえる。本件抗告は、法的に許容されない対象に対してなされた不適法な申立てであると解される。
結論
最高裁判所の決定に対する不服申立ては許されないため、本件抗告を棄却する。
実務上の射程
本決定は、最高裁判所の終局的判断(決定)に対する抗告の不可避性を簡潔に示したものである。司法試験等の実務的文脈では、裁判の確定および上訴の限界を論ずる際の前提知識として機能する。特段の例外規定がない限り、最高裁の判断が最終であることを示す射程を持つ。
事件番号: 昭和36(す)362 / 裁判年月日: 昭和36年10月3日 / 結論: 棄却
最高裁判所のした決定に対しては、特別抗告は許されない。
事件番号: 昭和33(す)482 / 裁判年月日: 昭和33年11月10日 / 結論: 棄却
上告棄却判決に対する訂正申立棄却決定に対しては異議申立は許されない。
事件番号: 昭和27(き)2 / 裁判年月日: 昭和27年2月19日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした抗告棄却決定に対しては、再審の請求をすることは許されない。 第1 事案の概要:申立人が最高裁判所のした抗告棄却決定を不服とし、これに対して再審の請求を申し立てた事案である。 第2 問題の所在(論点):最高裁判所がなした抗告棄却決定に対して、再審の請求を申し立てることが許されるか(再…
事件番号: 昭和26(し)93 / 裁判年月日: 昭和27年7月31日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】高等裁判所がなした再審請求棄却決定に対しては、当該裁判所への異議の申立てが認められているため、他に不服を申し立てることができないときに当たらない。したがって、刑訴法433条1項に基づく最高裁判所への特別抗告をすることはできない。 第1 事案の概要:本件は、高等裁判所が刑訴法447条1項によりなした…
事件番号: 昭和45(す)113 / 裁判年月日: 昭和45年6月18日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所がした判決訂正の申立てを棄却する決定に対し、さらに抗告を申し立てることは法律上許されない。 第1 事案の概要:強盗殺人および死体遺棄の被告事件において、最高裁判所が上告棄却判決を下した。これに対し申立人が判決訂正の申立てを行ったところ、昭和45年5月27日に最高裁判所が同申立てを棄却する…