判旨
最高裁判所の規則制定権に基づき定められた公判調書の作成形式等の手続規定は適憲であり、共同正犯の刑事責任に関する判断に法令違反はない。
問題の所在(論点)
1. 公判調書の作成形式を定める規則が最高裁判所の規則制定権の範囲内として適憲か。2. 共同正犯の刑事責任に関する原判決の判断に法令違反があるか。
規範
最高裁判所は憲法に基づき規則制定権を有しており、公判調書の作成形式等に関する刑事訴訟規則の規定は有効である。また、共同正犯の成否については、共謀の事実およびそれに基づく実行行為の有無により判断される。
重要事実
被告人AおよびBは、刑事事件において共同正犯として起訴され、有罪判決を受けた。これに対し、被告人B側は公判調書の作成形式が最高裁判所の規則制定権の解釈を誤っているとして違憲を主張し、被告人A側は共同正犯の刑事責任の範囲について原判決に法令違反があると主張して上告した。
あてはめ
公判調書の作成形式については、規則制定権を正解しない独自の主張にすぎず、判例に照らしても適切ではない。また、共同正犯の刑事責任に関する主張は、原判決の趣旨を曲解した独自の法令違反の主張であり、具体的な違憲事由や適法な上告理由を構成しない。さらに、量刑不当の主張は刑訴法405条の上告理由に当たらない。
結論
本件各上告を棄却する。原判決に憲法違反や重大な法令違反、あるいは職権で破棄すべき事由は認められない。
実務上の射程
最高裁判所の規則制定権の有効性と、公判調書の形式的適法性を確認した事例である。実務上は、形式的な手続違背を理由とする上告が困難であることを示唆している。
事件番号: 昭和28(あ)3325 / 裁判年月日: 昭和30年3月29日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】控訴審において主張されず原審の判断を経ていない事項や、単なる法令違反・量刑不当の主張は、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人Aおよび被告人Bが、共同正犯(刑法60条)の適用遺脱や量刑不当、憲法違反、判例違反等を理由に上告した事案。被告人B側は第1審における刑法60条の適用遺脱を…