一 昭和二二年法律第二二五號議院における證人の宣誓及び證言等に關する法律違反の罪は、同法第八條所定の各議院若しくは委員會又は兩議院の合同審査會の告發をもつて控訴提起の條件と爲すべきものであることは、既に當裁判所の判例とするところである(昭和二三年(れ)第一九五一號昭和二四年六月一日大法廷判決) 二 有毒飲食物等取締令第一條第二項は「メタノールハ飲食ニ供スル目的ヲ以テ之ヲ販賣、讓渡、製造又ハ所持スルコトヲ得ズ」と規定しているのであつて、メタノールを買受けた者自身において之を飲用に供すると將た又同人自身はこれを飲用せず更に他に轉賣するとを問わず苟くも飲用に供せられることを知りながら之を販賣することを禁止するものであることは同令立法の趣旨に鑑み疑を容れないところである。
一 昭和二二年法律第二二五號議院における證人の宣誓及び證言等に關する法律第八條の告發と公訴提起の條件 二 有毒飲食物等取締令第一條第二項の規定の趣旨
昭和22年法律225號議院における證人の宣誓文及び證言等に關する法律8條,舊刑訴法410條6號,有毒飲食物等取締令1條2項
判旨
議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律違反の罪は、同法8条所定の各議院若しくは委員会又は両議院の合同審査会による告発が公訴提起の適法な条件となる。
問題の所在(論点)
議院証言法違反の罪において、同法8条所定の議院等による告発がないままになされた公訴提起の適法性、および当該告発の法的性質が問題となる。
規範
「議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律」違反の罪においては、同法8条に定められた各議院、委員会、または両議院の合同審査会による「告発」があることが、公訴提起の有効な要件(訴訟条件)となる。
重要事実
被告人は衆議院不当財産取引調査特別委員会において偽証をしたとして、議院証言法違反の罪で起訴された。しかし、本件において、当該委員会または衆議院のいずれからも、同法8条に基づく告発はなされていなかった。
事件番号: 昭和23(れ)2118 / 裁判年月日: 昭和24年6月13日 / 結論: 破棄自判
一 所論、昭和二三年當裁判所規則第九號(同年當裁判所規則第三五號を以つて一部改正以前の當初規定)の規定中、上告審のみに適用あるい第四條の規定を除けば、すべて從來裁判所又は裁判長の裁量に委せられた事項につきただその裁量の範圍に制限を加えた規定をなしたに過ぎないものであつて、如何なる見地からするも違憲などというべきものでは…
あてはめ
本件における議院証言法違反の事案では、同法8条が予定する「告発」という手続を経ていないことが明らかである。告発は公訴提起の条件(訴訟条件)を構成するものであるから、これがないまま提起された公訴は不適法であり、裁判所は実体判決をすることができない。
結論
本件公訴は適法条件を欠くため不適法であり、公訴を棄却すべきである。
実務上の射程
親告罪における告訴と同様、特定の罪種において法律上規定された告発が訴訟条件となることを示した。訴訟条件を欠く公訴提起に対し、裁判所は実体的審理を行うことなく公訴棄却の判決をすべきであるという実務上の原則を確認するものである。
事件番号: 昭和61(あ)1297 / 裁判年月日: 平成4年9月18日 / 結論: 棄却
一 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律により一個の宣誓に基づき同一の証人尋問手続においてされた数個の虚偽の陳述は、同法六条一項違反の罪として、一罪を構成する。 二 議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律八条(昭和六三年法律第八九号による改正前のもの)による告発が、同法六条一項違反の罪として一罪を構成する…
事件番号: 昭和23(れ)1951 / 裁判年月日: 昭和24年6月1日 / 結論: その他
一 昭和二二年政令第三二八號には、「國會議員たる構成員を有する政黨の幹事長その他これに準ずる主幹者は、昭和二二年中における當該政黨に對する有力な財政的援助者(中略)の住所及び氏名並びにその援助の金額を、昭和二三年一月一五日までに、當該政黨の主たる事務所の所在地の都道府縣知事に届け出なければならない。前項の規定による届け…
事件番号: 昭和23(れ)1541 / 裁判年月日: 昭和27年11月5日 / 結論: 棄却
一 上告申立人が旧刑訴第四二三条所定の期間内に上告趣意書を提出しなかつた場合には、原判決の認定した罪について原判決後大赦があつても、上告裁判所は、同法第四二七条に従いその上告を棄却する決定をすべきである。 二 原審で同種の犯行につき有罪判決を受け、ともに上告の申立をした共同被告人の一人が前項のように上告趣意書を提出しな…
事件番号: 昭和23(れ)1541 / 裁判年月日: 昭和27年11月5日 / 結論: その他
一 旧刑訴第一八八条第一項にあたる場合、証人は証言を拒む権利があるから、右証人に宣誓させて尋問したからといつて直ちに憲法第三八条第一項にいう自己に不利益な供述を強要したものということはできない。 二 証人が旧刑訴第一八八条第一項により証言を拒むことができるのにこれを拒まなかつた場合に、その証人が、宣誓の上虚偽の陳述をし…