裁判所法施行令第一條の規定は憲法に違反するものではない。
裁判所法施行令第一條の合憲性
裁判所法施行令第1條,憲法13條,憲法14條,憲法32條
判旨
経済事犯における罰金刑の量定は、その本質上、常に不当利得の額と厳密な均衡を保たなければならないという原則は存在しない。また、裁判所法施行令1条の規定は、憲法に違反するものではない。
問題の所在(論点)
経済事犯における罰金刑の量定において、不当利得の額との均衡が必須の要件となるか。また、裁判所法施行令1条は憲法に適合するか。
規範
経済事犯における罰金刑は、犯行の情状、被告人の責任、処罰の目的に照らして決定されるべきものであり、その金額が必ず不当利得の額と均衡を保たなければならないという法的拘束力のある原則は認められない。
重要事実
被告人は経済事犯により罰金刑に処せられたが、当該罰金額が自身の得た不当利得の額を超えている、あるいは利得額の認定に証拠に基づかない推論があるとして上告した。さらに、裁判所法施行令1条の合憲性についても争った。
あてはめ
罰金刑の本質からして、不当利得の剥奪のみを目的とするものではなく、不当利得額との均衡を絶対的な基準とすべき根拠はない。本件では、原審が証拠によらずに利得額を推測認定した事実は認められず、憲法違反の主張は前提を欠く。また、裁判所法施行令1条は裁判所法施行法の委任に基づく正当な規定であり、憲法に抵触しないことは過去の判例に照らしても明らかである。
結論
罰金刑が不当利得額と均衡しないことをもって直ちに違法とはいえず、また、裁判所法施行令1条は合憲であるため、本件再上告を棄却する。
実務上の射程
量刑判断における裁判所の広範な裁量を認めるものであり、特に経済犯罪における「利得以上の罰金」の正当化根拠となり得る。刑事訴訟における上告理由の制限(憲法判断の有無)に関する手続的な解釈指針としても機能する。
事件番号: 昭和25(れ)1660 / 裁判年月日: 昭和26年3月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】単に刑の減軽を求める主張は、旧刑事訴訟法における適法な上告理由に当たらない。 第1 事案の概要:被告人が刑事裁判の判決に対し、上告を提起した事案。被告人の主張の趣旨は、結局のところ、より軽い罰金刑に処せられたいという点に尽きていた。 第2 問題の所在(論点):旧刑事訴訟法446条等に照らし、単なる…
事件番号: 昭和26(れ)23 / 裁判年月日: 昭和26年3月29日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】被告人の上告趣意が単なる量刑不当の主張に帰する場合、それは刑法訴訟法上の適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人が、原判決の量刑が不当であることを理由として最高裁判所に上告を申し立てた事案である。 第2 問題の所在(論点):被告人が主張する「量刑不当」が、上告審における適法な上告理…