判旨
単に刑の減軽を求める主張は、旧刑事訴訟法における適法な上告理由に当たらない。
問題の所在(論点)
旧刑事訴訟法446条等に照らし、単なる量刑不当の主張が適法な上告理由として認められるか。
規範
被告人が単に、より軽い刑罰(本件では軽い罰金刑)への変更を求めるだけの主張は、法律上の上告理由として認められない。
重要事実
被告人が刑事裁判の判決に対し、上告を提起した事案。被告人の主張の趣旨は、結局のところ、より軽い罰金刑に処せられたいという点に尽きていた。
あてはめ
被告人の上告趣意を検討すると、その内容は「軽い罰金刑に処せられたい」という量刑上の希望を述べるにとどまっている。これは法の定める具体的な上告理由のいずれにも該当せず、上告を継続させるに足りる適法な法的主張とは認め難い。
結論
本件上告は適法な理由がないため、棄却される。
実務上の射程
現行刑事訴訟法下においても、死刑または無期若しくは長期3年を超える懲役・禁錮が言い渡された場合を除き、単純な量刑不当は上告理由とならない(刑訴法405条、411条2号参照)という原則を確認する際に参照される。答案上は、上告理由の適格性を判断する際の基礎的な論理として位置づけられる。
事件番号: 昭和25(あ)2846 / 裁判年月日: 昭和26年8月9日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】被告人の上告趣意が単なる訴訟法違反の主張にとどまり、刑訴法405条所定の上告理由に当たらない場合には、同法414条・386条1項3号により上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:被告人が訴訟法違反を理由として上告を申し立てた事案。弁護人が提出した上告趣意の内容を検討したところ、刑訴法405条が…