判旨
旧刑事訴訟法下において、原判決の量刑不当のみを主張する上告趣意は、適法な上告理由には当たらない。
問題の所在(論点)
原判決における量刑の不当という主張が、旧刑事訴訟法上の適法な上告理由(法律審としての審理対象)に該当するか。
規範
上告趣意が単に原判決の量刑の不当を主張するにとどまる場合、それは適法な上告理由として認められない(旧刑事訴訟法446条参照)。
重要事実
被告人が原判決の刑の量定が重すぎる(量刑不当)として上告を申し立てた。なお、事案の具体的な犯罪事実や詳細な経緯については判決文からは不明である。
あてはめ
弁護人が主張した上告趣意は、実質的に原判決の量刑不当を主張するものである。しかし、量刑の当否は事実認定に基づく裁量の問題であり、法律上の誤り等を争うべき上告審においては適法な理由となり得ない。したがって、本件上告は理由がないものとして棄却を免れない。
結論
本件上告を棄却する。量刑不当は適法な上告理由にならない。
実務上の射程
現行刑事訴訟法405条下においても、死刑又は無期懲役等の重大な刑の言い渡しがある場合を除き、単なる量刑不当は上告理由とならない(同法411条2号参照)。本判決は、上告審が原則として法律審であることを示す確認的な意義を有する。
事件番号: 昭和26(れ)1062 / 裁判年月日: 昭和26年10月26日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】被告人の量刑不当を理由とする上告は、刑事訴訟法405条の上告理由に該当せず、適法な上告理由とはならない。 第1 事案の概要:被告人が刑の量定が不当であることを理由として上告を申し立てた事案。判決文からは具体的な犯罪事実の詳細は不明であるが、弁護人が量刑不当を上告趣意として主張した事実は認められる。…