判旨
被告人の上告趣意が単なる量刑不当の主張に帰する場合、それは刑法訴訟法上の適法な上告理由には当たらない。
問題の所在(論点)
被告人が主張する「量刑不当」が、上告審における適法な上告理由(法律上の上告趣意)として認められるか。
規範
刑事訴訟法における上告理由の制限に基づき、単なる量刑不当の主張は、法律上の上告理由(旧刑訴法下の応急措置法13条2項等)を構成せず、適法な上告理由とは認められない。
重要事実
被告人が、原判決の量刑が不当であることを理由として最高裁判所に上告を申し立てた事案である。
あてはめ
被告人の主張を検討したところ、その内容は結局のところ量刑の不当を訴えるものにすぎない。当時の刑訴応急措置法13条2項(現行刑訴法405条等に相当する枠組み)に照らせば、量刑不当は適法な上告理由として掲げられた事由に該当しないといえる。
結論
本件上告は適法な上告理由を欠くため、棄却されるべきである。
実務上の射程
上告趣意書の作成において、単なる量刑不当を主張しても門前払いとなることを示す。実務上、死刑又は無期懲役等の重大事件を除き、量刑不当を争うには憲法違反や判例違反、あるいは事実誤認を介在させた形での構成が必要となる。
事件番号: 昭和26(れ)1174 / 裁判年月日: 昭和26年9月6日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】量刑不当の主張は、刑事訴訟法応急措置法13条2項に基づき、上告適法の理由にはならない。 第1 事案の概要:被告人が犯した罪の量刑が重すぎるとして、弁護人が上告を申し立てた事案である。 第2 問題の所在(論点):量刑不当の主張が、法的に適法な上告理由として認められるか。 第3 規範:上告審において量…
事件番号: 昭和25(れ)1587 / 裁判年月日: 昭和26年3月2日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】旧刑事訴訟法下における上告において、被告人の主張が単なる事実誤認及び量刑不当に帰する場合、当時の特別法(刑訴応急措置法)に基づき、適法な上告理由にはあたらない。 第1 事案の概要:被告人が原審の判断に対して不服を申し立て、上告を提起した。しかし、その主張の内容は、原判決の認定した事実が誤っていると…
事件番号: 昭和25(れ)1582 / 裁判年月日: 昭和26年2月16日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】単なる量刑不当の主張は、刑事訴訟法応急措置法13条2項に基づき、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人が一審・二審の判決に対し、刑の重すぎることを不服として上告を申し立てた事案。弁護人は、量刑の不当を主たる上告趣意として主張した。 第2 問題の所在(論点):量刑不当の主張が、最高…
事件番号: 昭和26(れ)238 / 裁判年月日: 昭和26年5月22日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】単なる量刑不当の主張は、刑事訴訟法応急措置法13条2項(現行の刑事訴訟法405条等に相当する制限)に基づき、適法な上告理由には当たらない。 第1 事案の概要:被告人および弁護人が、原判決の量刑が重すぎることを理由として上告を申し立てた事案。 第2 問題の所在(論点):量刑不当のみを理由とする上告が…
事件番号: 昭和26(れ)973 / 裁判年月日: 昭和26年11月30日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】事実誤認や量刑不当の主張は、刑事訴訟法上の適法な上告理由に当たらない。また、職権による判決破棄事由が認められない限り、上告は棄却されるべきである。 第1 事案の概要:被告人Aおよび弁護人は、第一審・控訴審の判断に対し、事実誤認および量刑不当を理由として上告を申し立てた。弁護人は憲法違反も主張してい…