補助参加人に対する期日の呼出がなく訴訟手続が進められた場合でも、この違法は被参加人と相手方との間の判決に影響を及ぼすものではない。
補助参加人に対する期日の呼出の欠缺を被参加人が主張しうるか
民訴法64条,民訴法154条,民訴法394条
判旨
補助参加人に対する期日呼出を欠いたまま訴訟手続が進められたとしても、被参加人の利益を害するものとはいえず、判決に影響を及ぼさない。
問題の所在(論点)
補助参加人に対する呼出を欠いたまま進められた訴訟手続の違法は、被参加人と相手方との間の判決の効力に影響を及ぼすか(民事訴訟法における補助参加の手続的権利と本案判決の関係)。
規範
補助参加は、他人間の訴訟の結果につき利害関係を有する第三者が一方の当事者を補助するために参加する制度である。したがって、補助参加人に対する呼出を欠くなどの手続上の違法があったとしても、そのことが当然に被参加人の利益を害するとはいえず、被参加人と相手方との間の判決の結果に影響を及ぼすものではない。
重要事実
補助参加人Dが死亡した後、原審の第6回ないし第8回口頭弁論期日において、Dの訴訟承継人または訴訟代理人に対する適法な呼出がなされず、またこれらの者が出頭しないまま、弁論および証拠調べが実施された。上告人(被参加人)は、この手続上の違法を理由に判決の取り消しを求めて上告した。
事件番号: 昭和42(オ)890 / 裁判年月日: 昭和43年9月12日 / 結論: 破棄差戻
通常の共同訴訟においては、共同訴訟人間に共通の利害関係があるときでも、補助参加の申出をしないかぎり、当然には補助参加をしたと同一の効果を生ずるものではない。
あてはめ
本件では、補助参加人Dの承継人等への呼出を欠いたまま訴訟が進行しているが、補助参加人はあくまで従たる立場にすぎない。被参加人自身には適法な期日呼出等がなされている限り、補助参加人の不在によって直ちに被参加人の防御権が侵害されたとは評価できない。したがって、かかる手続欠缺は、被参加人と相手方の間の本案判決を左右する事由には当たらないと解される。
結論
補助参加人に対する呼出を欠いた違法は、被参加人と相手方との間の判決に影響を及ぼさないため、上告は棄却される。
実務上の射程
補助参加人の手続的権利の侵害を被参加人が上告理由として主張できるかという文脈で活用できる。補助参加人の独立性には限界があり、被参加人との関係では絶対的な取消事由にならないことを示す判例である。
事件番号: 昭和23(オ)19 / 裁判年月日: 昭和23年5月18日 / 結論: 棄却
当事者の一方が適法な呼出を受けながら口頭弁論期日に出頭しない場合に、裁判所が口頭弁論を終結し、裁判長において判決言渡期日を指定してこれを当事者に告知したときは、その告知は、在廷しない当事者に対してもその効力を有する。
事件番号: 昭和41(オ)429 / 裁判年月日: 昭和44年2月18日 / 結論: 棄却
賃貸人の承諾を得ないで賃借権の譲渡または転貸が行なわれた場合であつても、それが賃貸人に対する背信行為と認めるに足りない特段の事情があるときは、譲受人または転借人は、譲受または転借をもつて、賃貸人に対抗することができ、右の特段の事情については、譲受人または転借人において主張・立証責任を負う。