第二審における訴訟手続が違法でない以上、第一審の訴訟手続の違法を上告理由とすることはできない。
第一審の訴訟手続違背と上告理由。
民訴法394条
判旨
第二審において第一審の口頭弁論の結果が適法に陳述され、訴訟手続が適法に行われた以上、第一審の手続上の違法のみを理由として上告することはできない。
問題の所在(論点)
第一審の訴訟手続に違法がある場合、そのこと自体を理由として第二審判決に対する上告理由とすることができるか。また、第一審の違法は直ちに第二審の違法を構成するか。
規範
第二審における訴訟手続が適法である限り、第一審の訴訟手続に違法があったとしても、それを直ちに第二審の訴訟手続の違法として上告理由にすることはできない。
重要事実
上告人と被上告人との間で、第三者Dの立会いのもと本件和解が成立したと認定された。これに対し上告人は、第一審の訴訟手続に違法があったこと、および原審の事実認定に不服があることを理由として上告を申し立てた。
あてはめ
記録によれば、原審(第二審)において第一審の口頭弁論の結果が陳述されており、訴訟手続は適法に執られている。第二審の手続自体に違法の跡が見られない以上、第一審における手続違法を主張することは、上告理由として認められない。また、事実認定に関する不服は、証拠の取捨選択を含む原審の専権に属する事項である。
結論
第一審の訴訟手続の違法が直ちに第二審の訴訟手続の違法となるわけではなく、本件上告は棄却される。
実務上の射程
上告審において訴訟手続の違法を争う場合は、それが第二審(原審)自体の手続違法として構成される必要がある。第一審の瑕疵が第二審で治癒された場合や、適法な更新手続が行われた場合には、第一審の違法のみを独立して争うことはできないという実務上の限界を示している。
事件番号: 昭和32(オ)595 / 裁判年月日: 昭和34年12月17日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告審において新たな事実関係に基づく主張を行うことは許されず、原審で主張されなかった事実は判断遺脱の違法を構成しない。 第1 事案の概要:上告人は、和解によって新たな契約が成立したと主張して原判決を非難したが、当該事実は原審(控訴審)において主張された形跡がなかった。 第2 問題の所在(論点):原…