判旨
行政処分における表示の誤りを是正する更正処分は、それが単なる地番の訂正に止まる場合には、それ自体が独立の行政処分には当たらない。
問題の所在(論点)
先行する買収処分の地番表示を訂正する「更正処分」が、それ自体として取消訴訟の対象となる独立した行政処分に該当するか。
規範
行政庁が行う更正処分が、既になされた行政処分の内容(対象物件等)を実質的に変更するものではなく、単なる表示上の誤りや地番等の訂正に止まる場合には、当該更正処分は独立した行政処分としての性質を有しない。
重要事実
行政庁は、土地の買収処分を行った際、昭和17年の分筆前の旧地番を用いて対象土地を表示した。その後、行政庁は買収令書に表示された地番を現在の正しい地番へと修正する「更正令書」を発付した。上告人は、この更正処分が独立の行政処分であることを前提に、その違法性を争った。
あてはめ
本件において、更正令書に記載された土地と買収令書に表示された土地は客観的に全く同一であった。また、買収処分時において買収地と非買収地との境界は明らかに確定しており、対象土地(一番の四)は旧地番の中に含まれ、図面も付されることで劃然と区別されていた。そうであれば、本件更正処分は先になされた買収処分の単なる地番の訂正に止まるものと評価される。
結論
本件更正処分は、それ自体独立の行政処分と認めることはできない。
実務上の射程
行政処分の「更正」がなされた際の、訴訟対象(処分性)の有無を判断する基準となる。対象の同一性が維持されているか、実質的な権利義務関係の変更を伴うものか否かが、処分性を肯定するか「単なる誤記の訂正」として否定するかの分水嶺となる。
事件番号: 昭和35(オ)1288 / 裁判年月日: 昭和37年8月3日 / 結論: 棄却
鉱物が異種の鉱床中に存するかどうかは鉱山局長通牒の五分類に拘束されることなく、個々の場合に当つて具体的に決せられるべきである。