判旨
上訴提起は、法律の規定に基づき、その判断を仰ぐべき裁判所の原裁判所に対してなされるべきであり、提出先を誤った場合は正当な提出先へ移送されるべきである。
問題の所在(論点)
上訴状(抗告状)を、法律で規定された原裁判所ではなく、直接上訴裁判所(最高裁判所)に提出した場合の適否および処理が問題となる。
規範
特別抗告の提起については、旧民事訴訟法419条の2、3、409条の2第1項、409条の3および397条(現行民事訴訟法336条、314条1項等に相当)に基づき、上訴状は原裁判所に提出しなければならない。
重要事実
抗告人は、大阪高等裁判所が下した訴状却下命令に対する抗告棄却決定を不服として、最高裁判所に直接抗告状を提出した。
あてはめ
本件において、抗告人は大阪高等裁判所の決定に対する抗告状を最高裁判所に提出したが、法令の規定によれば、当該抗告状は原裁判所である大阪高等裁判所に提出すべきものである。したがって、受理した最高裁判所は自ら判断を下すのではなく、管轄を有する原裁判所へ送付すべきであると解される。
結論
本件抗告状の提出先は誤りであるため、民事訴訟法上の規定に従い、本件を大阪高等裁判所に移送する。
実務上の射程
上訴提起の手続的厳格性を示す。実務上、提出先を誤った書面は直ちに不適法として却下するのではなく、移送等の措置により補正の機会が与えられるべき場面があることを示唆する(ただし、現行法下では原審裁判所を経由しない上訴は不適法とされるリスクが高いため注意を要する)。
事件番号: 昭和29(ク)184 / 裁判年月日: 昭和29年8月25日 / 結論: その他
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事件番号: 昭和29(ク)131 / 裁判年月日: 昭和29年5月31日 / 結論: その他
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【結論(判旨の要点)】地方裁判所がなした訴状却下命令に対する抗告は、最高裁判所ではなく管轄権を有する高等裁判所に属するため、管轄違いの場合は移送されるべきである。 第1 事案の概要:抗告人は、神戸地方裁判所姫路支部がなした訴状却下命令を不服として、最高裁判所に対し抗告の申立てを行った。しかし、当該却下命令は地方裁判所に…
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事件番号: 昭和33(ク)33 / 裁判年月日: 昭和33年2月28日 / 結論: その他
【結論(判旨の要点)】最高裁判所は、上告事件について管轄権がないと認める場合には、民事訴訟法等の規定に従い、管轄権を有する裁判所(本件では東京高等裁判所)に事件を移送しなければならない。 第1 事案の概要:上告人から最高裁判所に対し、上告状が提出されたが、当該事件の審理・裁判について最高裁判所が管轄権を有していないと判…