判旨
権利濫用の成否について、原審が認定した事実に基づき、権利の濫用を認めるべきでないとした原判決の判断を正当として維持したものである。
問題の所在(論点)
本件における特定の権利行使が、民法1条3項にいう「権利の濫用」に該当し、法的保護が否定されるべきか。また、原判決の判断に法令解釈の誤りや訴訟法違反があるか。
規範
権利の行使が権利濫用(民法1条3項)に該当するか否かは、当該権利行使の目的、態様、およびそれによって生じる当事者双方の利害得失等の諸般の事情を総合的に考慮して判断されるべきである。
重要事実
上告人は、相手方の行為が権利濫用に該当すると主張して上告したが、具体的な事案の内容や原因となった紛争の詳細は本判決文からは不明である。原審(二審)は、上告人が主張する権利濫用の成立を否定する判断を下していた。
あてはめ
最高裁判所は、原判決が認定した事実関係を前提とする限り、相手方の行為について権利の濫用を認めるべきではないとした原審の法的判断は相当であると評価した。また、上告理由のうち訴訟法違反の主張については、上告特例法に定める重要な主張に該当しないとした。
結論
本件における権利濫用の主張は採用できず、上告は棄却される。
実務上の射程
権利濫用の存否は事実認定に強く依存するため、具体的な事実関係の摘示がない本判決を単体で規範として引用する意義は乏しい。ただし、権利濫用の成否が上告理由(法律審の審判対象)となり得ることを示す一例として位置づけられる。
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