判旨
最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告理由が法令の解釈に関する重要な主張を含まないと判断される場合には、上告が棄却される。
問題の所在(論点)
上告人の主張が、最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律(昭和25年法律第138号)に規定される上告理由、または法令の解釈に関する重要な事項に該当するか。
規範
「最高裁判所に於ける民事上告事件の審判の特例に関する法律」1号から3号までのいずれにも該当せず、かつ「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない場合には、適法な上告理由とはいえない。
重要事実
上告人は、原審の判断に不服があるとして上告を提起したが、その上告理由の内容は、判決文からは詳細不明であるものの、最高裁判所によって特例法上の要件を充足しないと判断された事案である。
あてはめ
上告人の論旨を検討するに、特例法1号から3号までの各事由のいずれにも該当しない。また、本件の主張には、最高裁判所が判断を下すべき「法令の解釈に関する重要な主張」も含まれていないと解される。
結論
上告を棄却し、上告費用を上告人の負担とする。
実務上の射程
本判決は、最高裁における上告受理の基準(特例法時代)に関する形式的な判断を示すものである。現在の民事訴訟法における上告受理申立て(318条1項)の運用においても、法令の解釈に関する重要性の有無が判断の分水嶺となる点において、実務上の基本姿勢を確認する意義がある。
事件番号: 昭和25(オ)38 / 裁判年月日: 昭和26年6月29日 / 結論: 却下
上告理由は、上告理由書自体に記載すべきであつて、他事件についての上告理由書の記載を引用することは許されない。