判旨
最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律(当時)の規定に基づき、単なる訴訟法違反や事実誤認の主張は上告理由に該当しない。
問題の所在(論点)
上告人の主張する訴訟法違反や事実誤認、およびそれに基づく法令違反が、当時の民事上告審における適法な上告理由(特例法1号ないし3号、または法令の解釈に関する重要な主張)に該当するか。
規範
最高裁判所への上告において、単なる訴訟法違反、事実誤認、及びそれらを前提とする法令違反の主張は、民事上告事件の審判の特例に関する法律(昭和25年法律第138号)1号ないし3号のいずれにも該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張にも当たらない限り、適法な上告理由とはならない。
重要事実
上告人は、原判決に対し、訴訟法違反や事実誤認、あるいはこれらを前提とする法令違反を理由として上告を申し立てた。
あてはめ
上告人の論旨を検討するに、その内容は単なる訴訟法違反や事実誤認、これらを前提とする法令違反を主張するものにすぎない。これらの主張は、特例法が規定する1号から3号までの上告理由のいずれにも該当せず、また「法令の解釈に関する重要な事項を含む」ものとも認められない。したがって、上告の法的根拠を欠くものといえる。
結論
本件上告は理由がないため、棄却される。
実務上の射程
本判決は、当時の上告特例法下における上告理由の範囲を限定的に解したものである。現在の民事訴訟法312条以下における上告理由および上告受理申立ての要件(特に法令解釈の重要性)を検討する際の、手続的な解釈指針として機能する。
事件番号: 昭和28(オ)494 / 裁判年月日: 昭和28年10月8日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由として主張された憲法違反が、実質的に原審の訴訟手続違背や事実認定の不当をいうにすぎない場合には、最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律(昭和25年法律第138号)に規定する適法な上告理由に該当しない。 第1 事案の概要:上告人が原審の判決に対し、憲法違反を理由として上告を提…
事件番号: 昭和28(オ)1127 / 裁判年月日: 昭和29年3月11日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告の理由が単なる訴訟法違反や事実誤認の主張にとどまり、最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律所定の事由に該当しない場合、上告は棄却される。 第1 事案の概要:上告人が提起した本件上告において、その論旨は原審の判断に関する単なる訴訟法違反または事実誤認を主張するものであった。特例法…
事件番号: 昭和27(オ)732 / 裁判年月日: 昭和28年11月10日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律に基づき、上告の理由が法定の事由に該当せず、法令の解釈に関する重要な主張も含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:本件の上告人が提起した上告について、最高裁判所がその上告理由を検討したところ、当時の「最高裁判所における民事…
事件番号: 昭和25(オ)429 / 裁判年月日: 昭和27年4月1日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律の規定に該当せず、法令の解釈に関する重要な主張も含まれない場合、上告は棄却される。 第1 事案の概要:上告人が提起した本件上告について、その論旨が上記特例法に定める各号の事由(憲法違反や重要な法令解釈の齟齬等)に該当するか、あるいは法令解釈に関…
事件番号: 昭和27(オ)1125 / 裁判年月日: 昭和29年2月5日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】上告理由が「民事上告事件の審判の特例に関する法律」所定の事由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合、上告は棄却される。 第1 事案の概要:上告人が最高裁判所に対し上告を提起したが、その上告理由(論旨)が、当時の「民事上告事件の審判の特例に関する法律」1条1号から3号までのいずれ…