判旨
上告理由が「民事上告事件の審判の特例に関する法律」所定の事由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合、上告は棄却される。
問題の所在(論点)
民事上告において、上告理由が法定の事由(憲法違反・判例相反等)に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な事項を含まない場合に、最高裁判所はどのような判断を下すべきか。
規範
最高裁判所への上告が適法に受理され審理されるためには、民事上告事件の審判の特例に関する法律1条各号(憲法違反や判例相反等)に該当するか、または法令の解釈に関する重要な主張を含む必要がある。これらに該当しない論旨は、不適法な上告理由として棄却の対象となる。
重要事実
上告人が最高裁判所に対し上告を提起したが、その上告理由(論旨)が、当時の「民事上告事件の審判の特例に関する法律」1条1号から3号までのいずれにも該当しないものであった。また、当該論旨には、最高裁判所が判断すべき「法令の解釈に関する重要な主張」も含まれていなかった。
あてはめ
本件における上告人の論旨を検討するに、民事上告特例法1条1号ないし3号のいずれの要件も充足していない。さらに、本件論旨は実質的に法令の解釈に関する重要な主張を提示するものとは認められない。したがって、上告を維持するための適法な理由を欠いているといえる。
結論
上告を棄却する。上告費用は上告人の負担とする。
実務上の射程
本判決は、最高裁における上告受理の門前払的事由(特例法適用)を確認したものである。司法試験の答案上は、民事訴訟法における上告受理申立ての要件(法318条1項)や上告理由(法312条)の限界を論じる際の基礎となる。もっとも、本判決自体は極めて簡短な棄却判決であり、具体的な法解釈の指針を示すものではないため、手続的適法の文脈以外での引用可能性は低い。
事件番号: 昭和25(オ)312 / 裁判年月日: 昭和26年2月23日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】民事上告事件の特例法に基づく上告において、各号の事由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却する。 第1 事案の概要:上告人が民事上告事件の特例法に基づき上告を申し立てたが、その主張内容が同法1号ないし3号の事由に該当するか、あるいは法令解釈上の重要性を持つかが争…
事件番号: 昭和26(オ)65 / 裁判年月日: 昭和28年6月19日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】民事上告事件において、上告理由が特例法所定の事由に該当せず、かつ法令の解釈に関する重要な主張を含まない場合には、上告を棄却すべきである。 第1 事案の概要:上告人が提起した本件上告において、その論旨が上記特例法1条1号ないし3号のいずれの事由にも該当しないものであった事案である。 第2 問題の所在…
事件番号: 昭和27(オ)850 / 裁判年月日: 昭和29年2月12日 / 結論: 棄却
【結論(判旨の要点)】本件上告は、最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律の定める上告理由のいずれにも該当せず、法令の解釈に関する重要な主張も含まないため、棄却されるべきである。 第1 事案の概要:上告人は、原判決を不服として上告を申し立てたが、提出された論旨の内容が上記特例法に定める要件を満たしているか…